虫撮る人々

地球は人間の所有物と思ったら大間違い。虫も獣も鳥もいる。昆虫記者の私的ブログです。

#生物学

サイヨーク、エラワン、泰緬鉄道の虫旅⑦

◎サイヨーク、エラワン、泰緬鉄道の虫旅⑦ ◆戦場にかける橋 ナムトックへの帰りの列車では、「戦場にかける橋」の英語版ペーバーバックを読む。原作はフランス語だが、フランス語は読めないのだ。それなら日本語にすればいいのに、なぜか格好つけて英語である…

サイヨーク、エラワン、泰緬鉄道の虫旅⑥

◎サイヨーク、エラワン、泰緬鉄道の虫旅⑥ ◆3匹の野良犬との対決 泰緬鉄道の列車が通り過ぎた後のクウェー川鉄橋駅。線路のレールの間には猫がねそべっていた。次の列車が来るまで、何時間もあることを知っているのだ。のんびりしたものだ。 物欲しそうに昆…

葛西のオオツノカメムシ、お目覚め

たぶん日本一立派な角を持つカメムシのオオツノカメムシ。東京では普段なかなか見かける機会がないオオツノカメムシですが、冬は越冬のため海辺の公園にやってくることがあります。 葛西臨海公園もそんな貴重な公園の一つ。と言っても、これまでに見かけたの…

葛西のカニを食べるハジロカイツブリ

葛西臨海公園の海辺にハジロカイツブリ(たぶん)が数羽来ています。潜りの得意なカイツブリ。 何を食べているのか観察していると、何と贅沢なことに、カニを食べていました。獲物は、ワタリガニのような、中型のカニ。 何度か突っついて、食べやすくした後…

サイヨーク、エラワン、泰緬鉄道の虫旅⑤

◎サイヨーク、エラワン、泰緬鉄道の虫旅⑤ 6月19日火曜 ◆泰緬鉄道で戦場にかける橋へ タイのクウェー川には、今も旧日本軍が建設した「戦場にかける橋」クウェー川鉄橋があり、タイ国鉄の南本線、ノーンプラドック=ナムトック支線の列車が橋の上を通って…

異形の蛾フサヤガ

春が来たと思ったらまた真冬に逆戻り。東京も窓の外は雪景色です。虫記者のような中高年もつらいですが、越冬中の虫もつらいことでしょう。 外に出られないので、今回は1月半ばに見つけた越冬中の変な姿の蛾、フサヤガです。八王子霊園近くを散策中に見つけ…

春近し、テングチョウがお目覚め

1カ月前とはまた違うフユシャクが見られるかもと思って、再び向ケ丘遊園駅から生田緑地へ。 そうしたら、まず出てきたのは、蛾じゃなくて蝶。もう春が近いんですね。越冬から早めに目覚めたテングチョウが、日光浴していました。 テングチョウが飛んでいた…

サイヨーク、エラワン、泰緬鉄道の虫旅④

◎サイヨーク、エラワン、泰緬鉄道の虫旅④ ◆見逃せない最後の7段目の滝 エラワンの滝の最後の7段目は「PHU・PHA・ERAWAN(エラワンの岩壁)」。スタート地点から2000メートル。流れを渡り、急なはしごを何本も登って、何とか滝にたどり着い…

八王子神社初詣の目的はアサギマダラ

今年も初詣は東京都八王子市の八王子神社。世間一般の初詣の定番神社ではありません。なので、初詣客は全くいません。牛頭天王(ごずてんのう)の八人の王子、つまり八王子を祀った神社なので、まさに八王子市民の氏神様のような神社ですが、高尾駅から登山…

サイヨーク、エラワン、泰緬鉄道の虫旅③

◎サイヨーク、エラワン、泰緬鉄道の虫旅③ ◆エラワン7段の滝早分かり ここで、エラワンの7段の滝の簡単な説明をしておこう。何せ「タイで一番美しい滝」と書いてしまった責任がある。蝶とビキニの話だけでは「滝はどこへ消えてしまったのか」と、タイの観光…

サイヨーク、エラワン、泰緬鉄道の虫旅②

◎サイヨーク、エラワン、泰緬鉄道の虫旅② 6月18日(火曜) ◆サイヨークとエラワンはワンセットがお得 サイヨーク国立公園のホテルに泊まっているのに、なぜエラワンという別の国立公園に行くのか。実はサイヨークとエラワンは隣り合っており、ワンセット…

久々に越冬ホソミオツネントンボと再会

千葉市の公園で久々に越冬トンボに出会いました。池には氷が張り詰めている1月。 野ざらしの状態で、枝にしがみ付くホソミオツネントンボ。一体どんな防寒対策をしているのでしょう。細身の体は、どうみても氷点下の寒さに耐えらるようにはみえないのですが…

東京で年を越すウラナミシジミ

12月末の江東区木場公園。ここは何と、新年までウラナミシジミの姿が見られます。 ミドリアムの周囲に外来のマメ科の蔓草が植えられていて、冬でも枯れないので、関東では越冬が難しいと言われ、秋に死滅拡散する姿しか見られないウラナミシジミが、成虫や…

サイヨーク、エラワン、泰緬鉄道の虫旅①

時事ドットコムの「昆虫記者」でようやく3部作の連載を終えたタイの泰緬鉄道、エラワン、サイヨーク駆け足旅。ドットコムの記事は、旅行中に書き綴った日記を元にしていますが、一応会社の規則、常識に沿っての昆虫記、旅行記なので、内容、分量ともに、検…

丑年でもないのにホルスタインことチャバネフユエダシャク♀で年明け

新年、明けましておめでとうございます。今年は亥年だそうで、年賀状のイラストは当然イノシシなわけですが、虫撮りの新年はやっぱり牛、ホルスタインの愛称を持つチャバネフユエダシャクの♀ですね。 と言うことで、過去の戦績から比較的確率の高い、小田急…

京成谷津駅からの旅、シジミチョウのクリスマスイブ

谷津干潟でバードウォッチング、アカエイ・ウォッチングを終えた後は、シジミチョウの越冬観察に向かいます。 このあたりの公園にはマテバシイが多く、ムラサキツバメ(鳥ではありません。シジミチョウの仲間です)の集団越冬が見られる確率がかなり高いので…

セイタカシギ&アカエイ・ウォッチング

京成本線の谷津駅で下車。狙いはシジミチョウの集団越冬ですが、途中で谷津干潟を通るので、ついでにバードウォッチング&フィッシュ・ウォッチングです。 この干潟の常連で一番写真写りのいい鳥は、セイタカシギですね。見える範囲にいたのは6羽ほど。作り…

水と緑の回廊、後編の主役はヒカゲチョウ幼虫

千葉・市川市の「水と緑の回廊」後編です。 この散策コースはうまく回ると、ほとんど市街地を歩かずに、長距離にわたって森林浴気分を楽しめます。ベッドタウンとしての開発を進める中で、どんな配置で緑地を残すか、関係者の苦労がうかがわれます。にもかか…

矢切の渡しでクヌギカメムシの愛を見た

つれて逃げてよー♬、ついておいでよー♪。矢切の渡しのメロディーのチャイムが流れる北総鉄道の矢切駅。虫記者がこんなところで下車して何処へ行こうというのでしょうか。いい歳して、愛の逃避行でもあるまいし。 実は、この駅の近くには、市川市の「水と緑の…

ツマグロヒョウモンは実は青い蝶だった

冬になると、パンジー、ビオラなど三色すみれの仲間が花壇の主役として登場してきますね。葛飾区の水元公園の花壇も、植えたばかりのパンジーに彩られていました。 この季節になれば、もう害虫もほとんどいないので、園芸家も安心と思ったら、大間違い。しぶ…

水元公園にカンムリカイツブリ

そろそろ冬鳥の季節ということで、水元公園へ。 金町からバスで水元公園下車。公園へ向かう途中は、無料の釣り堀のような風景です。すさまじい数の釣り人がいますが、魚が釣れる気配は全くなし。「当たりも全然ないよ」といったボヤキも聞こえてきます。 何…

大町観察園にキノカワガが必ずいる謎が解けた

いよいよ12月。冬ですねー。冬は探す虫が限られるし、探される虫の方は、たいてい誰にも見つからないように身を隠して越冬態勢に入っています。それを暴くのが、冬の虫探しの醍醐味ですね。 まずは定番のキノカワガを探しに行きました。普通は狙って探しに…

秋こそ秋ヶ瀬の虫散歩

秋だからと言うわけではありませんが、久々に埼玉の秋ヶ瀬公園に行ってきました。 荒川の土手に囲まれた秋ヶ瀬は、晩秋でも日差しがあれば、ポカポカ陽気。まだまだ虫たちでにぎやかです。 ギシギシの葉にシロヘリクチブトカメムシの姿を発見。この季節、ギ…

越冬前、秋の虫風景

今回は、最近目撃した秋らしい虫風景をささっとまとめます。息子が学校の宿題に追われて、パワーポイントの入った親父のパソコンを使わせてくれ、と言うので、本当にささっとまとめます。 まずは、秋らしく色づいた柿の木にハラビロカマキリ。 柿の実と言え…

ご近所の街角の虫=クチナガチョッキリ

ご近所の街角の虫=クチナガチョッキリ 東京・江東区のご近所。幹線道路沿いの雑草の茂みにクチナガチョッキリがいました。アオツヅラフジという雑草の実が好物です。この雑草は意外にしぶとく、都会の生垣を這い上っていたりするので、クチナガチョッキリも…

久々の遠出は金沢文庫から六国峠

車を廃車にしてから、近所でお茶を濁すようになって、あまり遠出をしなくなりました。これではいかん。思考回路は鈍るし、足腰は弱る。どこか新し虫探索コースを開拓しなければ。 ということで、京浜急行に乗ってやってきました金沢文庫。ここは虫記者が勝手…

マレーシア・ジャングル放浪記inタマンネガラ⑭完

マレーシア・ジャングル放浪記inタマンネガラ⑭完 3月16日続き ◇帰途・美女の首筋に入れ墨の蝶 帰りの渡し舟と送迎バスで一緒になったのは、アルゼンチンからやってきたという妙に女子力の高い女性3人組。行きも帰りも、なかなか運がいいぞ。しかし、アル…

マレーシア・ジャングル放浪記inタマンネガラ⑬

マレーシア・ジャングル放浪記inタマンネガラ⑬ 3月16日 ◇雨上がりは頭上から落ちてくるヒルに注意 そしてロッジは鉄砲水で流され、昆虫記者は濁流にのまれ、もがき苦しむ。「助けてくれー。ヘルプ・ミー!」。そんな悪夢は、目覚まし時計の音で破られ、朝…

ご近所の街角にいっぱいいる虫=トゲトゲとムシクソ

今日もトボトボとご近所の虫探し。高齢者の枯れ切った趣味の世界になってきましたね。 秋と言えばススキの季節。昭和枯れすすきという、虫記者にふさわしい物悲しい歌もありました。でも、ススキを見て、風流や寂しさを感じている暇はありません。ススキにい…

ご近所の街角にいっぱいいる虫=アカボシゴマダラ幼虫

◎ご近所の街角にいっぱいいる虫=アカボシゴマダラ幼虫 怠け癖が付いて遠出する気になれません。なので、またまたご近所にいっぱいいる虫です。いつの間にか、東京都内どこにでもいる虫にのし上がってしまった外来種のアカボシゴマダラの幼虫です。 エノキの…