虫撮る人々

地球は人間の所有物と思ったら大間違い。虫も獣も鳥もいる。昆虫記者の私的ブログです。

マレーシア(malaysia)

◎マレーシア(半島部)の昆虫総まとめ②昆虫記者の原点編

ヤフーブログ閉鎖に伴う過去記事総まとめ。今回はマレーシア半島部の高原、フレーザーズヒル編です。ここは昆虫記者がシンガポール特派員時代に、ある昆虫教室の取材で訪れて、テナガコガネ、コーカサスオオカブト、テイオウゼミなど巨大昆虫との出会いに感…

◎マレーシア(半島部)の昆虫総まとめ①タマンネガラ編

ヤフーブログ閉鎖に伴う引っ越しって、面倒ですね。長い間ヤフーブログをやってきた人は、みなさん苦労していることと思います。でも最近連続して関東を襲った台風、大雨で被災された方々の苦難を思えば、こんな苦労は屁でもないですね。こんなに災害の多い…

マレーシア・ジャングル放浪記inタマンネガラ⑭完

マレーシア・ジャングル放浪記inタマンネガラ⑭完 3月16日続き ◇帰途・美女の首筋に入れ墨の蝶 帰りの渡し舟と送迎バスで一緒になったのは、アルゼンチンからやってきたという妙に女子力の高い女性3人組。行きも帰りも、なかなか運がいいぞ。しかし、アル…

マレーシア・ジャングル放浪記inタマンネガラ⑬

マレーシア・ジャングル放浪記inタマンネガラ⑬ 3月16日 ◇雨上がりは頭上から落ちてくるヒルに注意 そしてロッジは鉄砲水で流され、昆虫記者は濁流にのまれ、もがき苦しむ。「助けてくれー。ヘルプ・ミー!」。そんな悪夢は、目覚まし時計の音で破られ、朝…

マレーシア・ジャングル放浪記inタマンネガラ⑫

◎マレーシア・ジャングル放浪記inタマンネガラ⑫ 3月15日続き ◇テイオウゼミの豪雨警報 この日の夕食時のレストラン。日没の直前になって、突如大音響の空襲警報が鳴り響く。「ブワーン・ワーン・ワーン」。何事だ。客の間に緊張が走る。 しかし、昆虫記者…

マレーシア・ジャングル放浪記inタマンネガラ⑪

マレーシア・ジャングル放浪記inタマンネガラ⑪ ◎3月15日 ◇疲労回復にこの一手 朝だ。ともかく眠い。「タマンネガラ」滞在も既に4日目ともなると、疲れがたまっている。一日のエネルギーの大半を無料の朝食バイキングで摂取しないといけないのに、腹が減…

マレーシア・ジャングル放浪記inタマンネガラ⑩

マレーシア・ジャングル放浪記inタマンネガラ⑩ ◇天女の誘惑 シロアリ、ゴキブリ、アリなどの相手をしているうちに、ようやく、ブキ・テレセクの裾野に。なだらかな木道に入り、ホッと息をつく。すると、見えてくるではないか。虫たちが。まるで、ご褒美のよ…

マレーシア・ジャングル放浪記inタマンネガラ⑨

マレーシア・ジャングル放浪記inタマンネガラ⑨ 3月14日 ◇山登り日和 タマンネガラにはマレー半島最高峰のタハン山(標高2187メートル)がある。本気で山登りする人々は、当然タハン山を目指すのだが、昆虫記者としては、「行きたい人はいけば。私は行…

マレーシア・ジャングル放浪記inタマンネガラ⑧

マレーシア・ジャングル放浪記inタマンネガラ⑧ 3月13日続き ◇夜のサソリ探し単独行 夕食後のロッジ。既に日は落ちている。ベランダには、いつものように虫をおびき寄せるライトトラップが設置されている。しかし、虫を待っているだけでは、時間が無駄にな…

マレーシア・ジャングル放浪記inタマンネガラ⑦

マレーシア・ジャングル放浪記inタマンネガラ⑦ 3月13日続き ◇船で行けるブンブン・ヨン ブンブン・タビンの夢破れ、トボトボとロッジへの道を戻る。このままではただの負け犬だ。キャノピーにも行けず、ブンブンにも行けず。 その時ひらめいたのである。…

マレーシア・ジャングル放浪記inタマンネガラ⑥

マレーシア・ジャングル放浪記inタマンネガラ⑥ 3月13日続き ◇ヌーディストと対面 手持ちのおおざっぱな地図によると、ブンブン・タビンまでは、テンベリン川の支流であるタハン川沿いの道を3.1キロ。たったの3キロの水辺のプロムナードじゃないか。楽…

マレーシア・ジャングル放浪記inタマンネガラ⑤

マレーシア・ジャングル放浪記inタマンネガラ⑤ 3月13日 ◇キャノピーウォークで吊り橋効果に期待 さあて、今日も晴れ。毎日雨の予報だったけれど、現実は晴れ続き。強力晴れ男パワーで気分は最高。では、気分がいいついでに、タマンネガラ一番の売り、最大…

マレーシア・ジャングル放浪記inタマンネガラ④

マレーシア・ジャングル放浪記inタマンネガラ④ 3月12日続き ◇サソリとの遭遇確率100% そして、待ちに待った夜がやってきた。ジャングルの中だから、都会の歓楽街を彩る夜の蝶はいないが、代わりにもっと魅力的で、素敵な毒針を持った夜の蠍(サソリ)…

マレーシア・ジャングル放浪記inタマンネガラ③

マレーシア・ジャングル放浪記inタマンネガラ③ 3月12日続き ◇猿軍団の襲撃 しかし、ムティアラ・ホテルには、値段の高さよりはるかに大きく、我慢ならない問題が待ち構えていたのであった。それはサルどもだ。ジャングルのサルの中で、最も人懐っこい、つ…

マレーシア・ジャングル放浪記inタマンネガラ⓶

マレーシア・ジャングル放浪記inタマンネガラ⓶ 3月11日続き ◇宮殿のようなホテルと、物置のような安宿 まずは、タクシーの車窓から、かなり高級なホテルである「イスタナ・クアラルンプール」を眺める。「イスタナ」は宮殿の意味。まさに宮殿のような豪華…

マレーシア・ジャングル放浪記inタマンネガラ①

〇マレーシア・ジャングル放浪記inタマンネガラ① マレーシ・タマンネガラ国立公園の虫旅。時事ドットコムでも連載を開始しましたが、ドットコムはテーマ別にコンパクトな記事(と言っても、ちょっと長くて、冗長な感じはぬぐえないですね)にしています。 で…

ハタザオツノゼミの波乱の生涯

マレーシアの高原リゾート、フレーザーズヒルはハタザオツノゼミのパラダイスでもありました。 しかし、パラダイスと呼ぶにはいかにもつらそうな人生、虫生に見えます。アブラムシと同様に、その生活は常にアリに蹂躙されています。 幼虫の集団を搾取するア…

フレーザーズヒルの雑多な蝶

フレーザーズヒルの昼間。早朝と夜のカブクワ探しで体力、気力を使い果たしているので、ホテル周辺のミニ散歩ぐらいしかできません。 それでも結構色々な蝶がやってきて、目を楽しませてくれます。一番のお気に入りは、小さなウラフチベニシジミ。 日本で言…

昆虫記者の原点・トリバネアゲハとの再会その3

ケーリング温泉の次に目指すはクアラ・ウー(kuala woh)温泉。いつから温泉ブログになったのかと、疑念を抱く人もいるでしょう。しかし、温泉巡りはあくまで、虫探しのため。温泉巡りの案内役はもちろん、マレーシアの国蝶アカエリトリバネアゲハ(ラジャ・…

昆虫記者の原点・トリバネアゲハとの再会その2

フレーザーズヒルのジュリアウ滝へのショートトリップでタクシー運転手を務めたのは、フレーザー在住のサミー氏。この村でタクシーを呼ぼうとすれば、ほぼ確実にサミー氏がやってきます。 フレーザー周辺の情報ならば、サミーにおまかせです。そこで、「アカ…

昆虫記者の原点・トリバネアゲハとの再会その1

マレーシア・フレーザーズヒルへと旅立つ際に、成田空港で目にしたのはあの「日本持ち込み禁止物」のコーナーで燦然と光り輝くアカエリトリバネアゲハ(ラジャ・ブルック・バードウィング)♂♀の雄姿でした。 フレーザーにもいないことはないはず(いるとの情…

昆虫記者の原点・一見こわもてのクモたち

マレーシア・フレーザーズヒルの道の両側の土手を眺めて歩くと、こんな穴があちこちに開いています。これがアースタイガーと呼ばれるタランチュラの仲間のクモの巣です。 夜行性なので、昼間はあまり出歩いていませんが、穴の入り口あたりに顔を出しているの…

昆虫記者の原点・糞虫も重戦車級

自然は循環するもの。フレーザーズヒルの野生動物の糞はウォシュレットで流されることなく、森の中で分解され、木々の栄養になります。その際に、糞の解体、分解を手助けするのが糞虫ですね。人の嫌がる仕事を積極的に引き受けている見上げた心がけの虫です…

昆虫記者の原点・フレーザー夜の雑虫

マレーシア・フレーザーズヒルの夜。本命の大物以外に、どこにでもいそうな雑虫もたくさんやってきます。 ウバタマコメツキの仲間でしょう。机の上で裏返して、こめつき運動をさせてしばらく遊びました。大型コメツキなので、ジャンプする高さも半端ではあり…

昆虫記者の原点・虫の宝庫は鳥を呼ぶ

マレーシア・フレーザーズヒルが虫の宝庫なら、当然虫を食べる鳥も色々います。と言うか、ここは虫に関しては無名ですが、バードウォッチャーの間ではかなり有名な鳥の名所なのです。 ですが、虫記者の目的はあくまで虫なので、鳥は、「撮って、撮って」とし…

昆虫記者の原点・セミ界の王者テイオウゼミ現る

マレー半島の高原リゾートに来れば、かなりの確率でセミ界の帝王、テイオウゼミに出会えます。コーカサスオオカブトはアジア最大のカブトですが、テイオウゼミは世界最大のセミと言われています。何でも最大が好きな人にはお勧めのセミですね。 活動時間帯が…

昆虫記者の原点・部屋のベランダにオウゴンオニクワガタ。ホンマでっか

ホテルを選ぶなら、☆の数やサービスや便利さなんかは二の次です。豊かな自然、うっそうとした森に囲まれているかどうかが重要です。 でもなかなか、虫好きが理想とするそういったホテルはないものです。フレーザーズヒルには以前はそういうホテルが幾つかあ…

昆虫記者の原点・コーカサスオオカブト♂樹上の対決

フレーザーズヒルで宿泊したホテルはシャーザン・イン。このホテルでは、泊まる部屋はゴルフコースに面した側を選びましょう。裏庭に面した側の部屋より少し値段が高いですが、ここでケチってはいけません。ベランダに飛んでくる虫は、前方が大きく開けたゴ…

昆虫記者更新・コーカサスオオカブトの来る高原の宿へようこそ

時事ドットコムの「昆虫記者」、更新しました。今回は「コーカサスオオカブトの来る高原の宿」。 昆虫記者誕生の地、クアラルンプール近郊の高原保養地フレーザーズヒルを再訪しました。オオカブト、オウゴンオニクワガタ、テイオウゼミなどを探します。 果…

昆虫記者の原点・コーカサスオオカブト雌の凶器

フレーザースヒルに到着した時には夜の9時を回っていました。8時には着ける計算だったのに、空港のパスポートコントロールで1時間無駄にしたのが痛かった。「マレーシアに働きに来た」感のある人が多い列に並んではいけません。そういう人は、チェックに5…