拙著「昆虫記者のなるほど探訪」の第3章、第4話は、かなりマニアックな真冬の昆虫採集。冒頭部分をちょっとだけ紹介します。
◎真冬の超地味な昆虫採集
=フユシャク界のマドンナはホルスタイン柄=
真冬の虫捕りで有名なのは、エノキの根本にたまった落ち葉をかき分けて探すゴマダラチョウやオオムラサキの幼虫。背中の突起が3対だと「なんだ、またゴマダラか」とがっかりし、たまに4対のがいると「うわっ、オオムラサキ」と大喜び。
ただし「大人のくせに落ち葉をまき散らして喜ぶ不届き者」と白い目で見られることが多いので、子供連れでの採集が望ましい。
タテハチョウ、シジミチョウの仲間には、成虫で越冬するものも多く、真冬でも日だまりのサザンカやビワの花にやってくることがある。冬に飛ぶ蝶を見て「温暖化で異変」などと大騒ぎしてはいけないのである……
◎取材を終えて
冬は虫好きにとってはつらい季節ですね。卵や蛹、越冬昆虫などを探すのですが、動きがないので、やっぱり寂しい。そんな時、心を慰めてくれるのが、フユシャクです。冬にだけ成虫が現れる虫を探すのが、冬の虫撮りの王道。フユシャク界のマドンナ、チャバネフユエダシャクの♀に出会ったりすると、寒さも吹っ飛びます。
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◎石垣島虫紀行その9
沖縄の魔除けと言えば、シーサーですね。
そして、シーサーグモと言えば、チブサトゲグモ。本場のチブサトゲグモは本当にシーサーの顔に似ているのでしょうか。
残念、あまり似ていないですね。次の機会には、もっと似たのを見つけたいと思います。
ついでに、もう一つ、石垣島名物の変なクモ。
ヘリジロツケオグモと申します。