三浦半島に、自然たっぷりの新しい散策コースが開設されました。その名は「小網代の森」。長さ1キロほどの小さな川の源流の森から、湿地帯を通り、海岸の干潟まで、短時間で多様な風景が楽しめます。こうした川の流域全体が自然のままの状態で残された森は、首都圏ではここだけだそうです。
散策路が整備され、一般開放されたのは2014年7月20日。つい先日、朝日新聞が何と、夕刊の一面トップの大々的な記事で、この「小網代の森」を紹介していました。
しかし、昆虫生息状況に関する紹介はほとんどなかったので、虫記者が勝手に調査、報告することにしました。昆虫趣味の方々のご参考になれば幸いです。
山側からだとアップダウンがきつそうなので、油壺の駐車場に車を停めて、通常とは逆の海側から散策スタート。
干潟です。コメツキガニ、クロベンケイガニ、アカテガニなどがたくさんいます。カニ好きにはいいところですね。
アカテガニは森や道路脇の穴の中にたくさん潜んでいました。
散策路の柵にはアカスジキンカメムシの幼虫が。
4齢か
こちらは5齢でしょう。
蜂(たぶんオオフタオビドロバチ)と、蜂そっくりな蛾(ヒメアトスカシバ)。さあ、どっちがどっちでしょう。
湿原です。
水辺ではナガサキアゲハ、モンキアゲハ、ナミアゲハが吸水。
草原はバッタ天国。 ショウリョウバッタはこの枯れ草色のが好きです。
ツチイナゴの涙目の幼虫がいっぱい。涙の意味は?捕まえないで、食べないでと懇願しているのでしょうか。
エノキがたくさんあるので、ゴマダラチョウが産卵してました。
そろそろ森です。
森の入り口付近の柳の林には、カブトムシもいます。一日一匹カブトムシ。ここでも達成です。
コクワガタはなぜか、アカメガシワに。
そして、三崎口方面の入り口への長い階段。
手すりに、かわいい仮面のアズチグモ。階段を上る気力、体力はないので、ここで引き返します。
帰り道のその他の虫たち。調査目的なので、超普通の虫がたくさん出てきますが、ご容赦を。
クワの木にはキボシカミキリ
交尾中のヒメカメノコテントウ。真っ黒のも多いですね。
コスズメの幼虫。
いつものクロウリハムシの集団
ヨツスジトラカミキリ
ウラギンシジミ
交尾中のオオシオカラトンボ
普通種ばかりで失礼しました。本当は希少種の生き物もたくさんいるそうです。後続の昆虫調査隊に期待です。