ヤマノススメの聖地、天覧山にも擬態の極致の虫がいました。
コマダラウスバカゲロウの幼虫です。落とし穴を作らないタイプのアリジゴクで、苔に擬態して獲物を待ち伏せることで有名です。普段でも見つけるのが困難なのに、岩肌の苔にまみれて越冬しているのを見つけるのは、視力の衰え著しい虫記者には不可能。同行のS氏の功績です。
苔の間から、アリジゴク特有の恐ろし気な牙がのぞいているのが、わかりますか。
苔を取り去ったらどんな姿になるのか気になりますね。以前に捕まえたコマダラウスバカゲロウ幼虫の無防備な姿がこちらです。
苔に擬態と言えば、こいつも忘れてはいけません。
シラホシコヤガの幼虫です。
これはもう、ただの苔のかたまりですね。虫であるとは、信じたくもありません。
アカコブコブゾウムシも、どうやら木の芽に擬態して越冬しているようです。
擬態が下手な分、まだ可愛げがあります。
ハラビロカマキリはさすがにもう最終盤。ススキの穂が寂しさを誘います。
天覧山のムシノススメは、まだ終わりそうにありません。