虫撮る人々

地球は人間の所有物と思ったら大間違い。虫も獣も鳥もいる。昆虫記者の私的ブログです。

トゲナシトゲアワフキ?

 トゲアワフキはアワフキムシに近い仲間ですが、幼虫が貝のような巣を作ることと、小楯板が発達していることが普通のアワフキと異なる特徴です。

 なので、この特徴を持つムネアカアワフキも、トゲアワフキ科に分類されているようです。
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 胸部全体が赤いのが♀、小楯板だけが赤いのが♂。微妙なのも結構います。

 しかし、残念なことに、ムネアカアワフキには、タケウチトゲアワフキのような立派な角がありません。
トゲナシトゲアワフキと言ってもいいでしょう。有名なトゲナシトゲトゲと同様に、微妙な立場の虫です。

 サクラの小枝にあるムネアカアワフキの幼虫の巣は、とぐろを巻いた状態です。成虫にトゲはなくとも、この巣によって、トゲアワフキの仲間だということになるようです。
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 桜のひこ生えでムネアカアワフキを探していると、この時期ほぼ確実に見られるご近所さんは、ナナフシモドキの赤ちゃんですね。
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 普通のアワフキの幼虫の棲家は、ご存じの泡風呂です。
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 意地悪をして泡をどけると、幼虫が出てきます。
 お尻が伸び縮みします。このお尻から出る排泄物を泡立てて、巣にしているようです。
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