昆虫写真家「森上信夫」さんの待望の新作写真集と言うか、写真絵本と言うか、「虫とツーショット」が発売されました。
最近はやりの自撮りで、昆虫とのツーショットを狙うという斬新な試み。虫撮りに挑む森上さんの普段の入れ込みようを知っているだけに、必死に虫と格闘する姿が想像できて、ともかく笑えます。
堅苦しい顔をして、虫の生態などを子供に説き聞かせても、子供は虫を嫌いになるだけ。ともかくまずは、虫との時間を楽しむことですね。そういう意味で、この本は、教育書以上の教育書です。
それと、普段の男前の森上氏もいいのですが、魚眼レンズでとらえられたひょうきん者風の森上氏がまたいいです。魚眼レンズがこれほど似合う写真家は、あまりいないでしょう。
虫の写真、特に図鑑系の写真は写真家の存在があまり感じられないものが多いし、それが図鑑本来の姿なのかもしれませんが、写真の背後には、必ず写真家がいます。「虫とツーショット」の森上さんは、カメラマンであり、被写体でもあり、ともかく写真家の存在感がドドドーンと大きい。虫を見る人間の目を感じさせる昆虫写真というのは新鮮ですね。
私(虫記者)も人と虫の絡んだ写真は好きです。以下は、たまたま撮れたいい加減なものばかりですが、こういうのも集めるのも面白いかも。
森上さんの写真とは天と地ほどの格差がある虫記者のオリジナル写真ですので、「森上さんがこんな下手な写真を撮るなんて」と誤解しないようお願いします。
「昆虫記者のなるほど探訪」高尾山の虫見シュランガイドの回で使った写真です。女性ハイカーに優しいアサギマダラです。
メレ山メレ子さんの回で使った写真です。「女性の胸元に迫る蝶」という取り合わせが絶妙?
これまた女性の胸元の蝶ですが、それを虫眼鏡で見るという、不思議なシーンです。
息子も結構、蝶に好かれます。