虫撮る人々

地球は人間の所有物と思ったら大間違い。虫も獣も鳥もいる。昆虫記者の私的ブログです。

ヤマトタマムシとの逢瀬

 日本昆虫界の至宝ヤマトタマムシは、カンカン照りの日が好き。かなり日差しがあった先週の日曜、東京近郊の里山の土場に座って、お弁当を食べていると、待ち焦がれていた恋人がジャストタイミングでやってきました。ヤマトタマムシです。
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 ヤマトタマムシは、夏の強い日差しの中で執念深く待っていると、結構出会えます。待ち合わせの場所は、見通しのいい広場でこんもりと葉を付けたエノキの近くや、森の中の比較的日当たりのいい土場です。こんな土場には、小さなタマムシの仲間や、カミキリ虫も産卵にやってきますから、長い時間座っていても、飽きることはありません。恋人がやってくるまで、辛抱強く待ちましょう。
 ヤマトタマムシとの逢瀬を邪魔する難敵は熱中症です。しっかり水分を補給して、日よけ対策をして、待ちましょう。

 土場にタマムシがブーンと飛んできたら、慌てる必要はありません。慌てて駆け寄ると驚いて逃げてしまうかもしれません。ガツガツしていると、嫌われますよね。余裕を持って、ジリジリと距離を縮めましょう。
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 タマムシが材木の裏側に隠れて見えなくなっても、木をひっくり返すなどして、取り乱してはいけません。
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 待っていれば、また表側に出てきます。
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 土場のタマムシは産卵に来ているので、かなり長い時間、あっちをウロウロ、こっちをウロウロして卵を産み付けます。
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    産卵中のタマムシです。でも、これ、キャンプファイアー用の薪なんですけど。教えてあげないと。

 シャッターチャンスは何度もありますから、ゆっくりとデートの時間を楽しみましょう。
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          これ、実は、もうすぐ飛ぶぞ、飛ぶぞ、の態勢。

 なんて言っていたら、本当に飛ばれてしまいました。
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