いくぜボルネオ虫紀行
animals and insects of kinabatangan ②
そういえば、虫紀行なのに虫が登場していませんでした。ボルネオ・ネーチャー・ロッジは、動物系のスケジュールがぎっしりで、虫撮りでぐずぐずしていて、団体行動を乱すと、アニマル・ウォッチャーさんたちに大迷惑なのです。
それでも、隙を見て、コソコソと犯罪者のように虫も撮ります。
ロッジのブーゲンビリアにやってきたツマベニチョウです。こんなに美しいのに西洋人ばかりのアニマルウォッチャーさんたちは、微塵も関心を示しません。虫の肩を持つわけではありませんが、何か納得できないですよね。虫ケラだって、生きているんだ、友達なんだー。どこかで聞いたような叫びです。
虫記者は、差別はしません。毛むくじゃらの獣も好きです。
「あそこに象が」と声がすれば、飛んで行きます。
キナバタンガンでは、象が川を泳いで渡ります。あの、でっかい象が、どうやって泳ぐのか、気になりますね。
支流を上っていくと、パオーン。象の雄叫びが。
右岸の草原に4、5頭
左岸のジャングルの中に子象の姿
子象の後ろから母象らしき巨体が
左岸の群れが次々と川の中へ入っていきます。
ウォッチャーの前を悠々と泳いで川を渡ります。ボルネオゾウは、普通のアジアゾウより小型ですが、それでも体当たりされたら、ボートが転覆しそうな巨体です。
泳ぎ方の特徴は、何といっても鼻の使い方。まるでシュノーケルのように、鼻を水面に突き出して、時折プシューと水を吹き上げます。
ネッシーのようにも見えます。
湯上りのようにお肌がつやつやです。
象の道があるのでしょうか。一列になって、茂みの中へ姿を消していきます。
象現るの報に、次々とボートが集まってきて、こんな状態に。さすがは象です。虫ケラではこうはいきませんね。多少自虐的になっている虫記者です。