虫撮る人々

地球は人間の所有物と思ったら大間違い。虫も獣も鳥もいる。昆虫記者の私的ブログです。

麻由子ちゃんのスミナガシ記念日

 この顔がいいねと麻由子ちゃんが言ったから、6月18日はスミナガシ記念日。18日は高尾近くの秘密の緑地で、昆虫文学少女、新井麻由子ちゃん、麻由子ちゃんママとスミナガシ散歩。

 我が家のスミナガシの幼虫が終齢になったので、そろそろあの緑ナメクジ、ジョーカー顔の大きな終齢幼虫が野外で見られる季節です。

 この緑地にたくさんあるアワブキの幼木を見て歩くと、います、います。でもどれも小さい。1齢、2齢、3齢程度のが多い。大きくなる前にほとんどが、ハチやら、鳥やら、寄生蠅やらの餌食になってしまうのでしょう。終齢幼虫を森の中で見かける機会は本当に少ないです。
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        小さな幼虫は、食べ残しの葉で作ったカーテンが目印なので、簡単に見つかる。幼虫はたいてい、裸になった葉脈の先端近くにいる。

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 実を言うと、これまでにたった1度しか、自然状態の終齢幼虫を見たことはなかったのです。しかし、麻由子ちゃんがいれば、きっといいことが起きる。ここは麻由子ちゃんの運と、鋭い虫目に期待するしかありません。

 そしてついにその時は来ました。「いた!」。麻由子ちゃんの声が森に響き渡ります。あの、太く、大きく、気味悪く、可愛い緑ナメクジがそこにいました。
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 私の知る限りでは、スミナガシの幼虫は、人の目の高さより低い、幼木の葉にいることが多いので、大人より、子供の目線の高さが、探索に都合がいいのです。
 ヤマイモやヘクソカズラのつるに覆い隠されたアワブキの大きな葉の上に、どんと構えたスミナガシ。虫記者だけなら、見逃していたに違いありません。
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  カメラだけでなく、スマホでもスミナガシを記念撮影。現代っ子ですね。友達に写メを送るのでしょう。不気味な幼虫の顔写真を送られた側は、どんな反応を示すのか。ちょっと心配です。