クズノチビタマの幼虫は、クズの葉に潜ったまま、上と下の表面を残して、中間の葉肉だけを食べ進みます。その食べ方には一定のリズムと法則があるようで、食べ跡は、産卵痕を起点とした魚のウロコのような模様になります。ウロコ一枚分を食べ終わったら、仕切りを作って、次のウロコを作っていくようです。
したがって、幼虫はたいてい、最近作り始めた一番大きいウロコの中にいます。
表側よりも、裏側から見た方が幼虫の異様な姿がよく見えることもあります。
それでも、なお姿がはっきりしない場合は、ウロコをやぶってみます。
「出たー。怪物だー」。という感じの幼虫が姿を現します。幼虫は成虫の倍ほどの長さなので、十分鑑賞に堪えます。
蛹化間近の最大級の幼虫だったので、持ち帰ってプラケースに入れておいたらそのまま脱皮して蛹になりました。
通常はウロコの中で蛹になります。上の写真が6月28日の幼虫、下の写真が同じ配置で撮った7月1日の蛹です。
蛹化した後で、ウロコを破ってみました。
こうした度重なる苦難にもかかわらず、蛹は無事羽化したのでご安心下さい。