虫撮る人々

地球は人間の所有物と思ったら大間違い。虫も獣も鳥もいる。昆虫記者の私的ブログです。

夏の夜はツチニン、ヌケニン、テッカニンを一気にゲット

 夏バテ気味で、週末も遠出はせず、夕方涼しくなってから徒歩5分の都心の公園へ。午後7時、セミの幼虫がぞろぞろと地面から這い出してくる時間ですね。

 いつもなら、週末でもそんなに人がいない公園なのですが、今年は何か違う。スマホを持った大人がぞろぞろ、画面を睨んで歩き回っています。どうやらここにも、ポケモンGOの影響が。画面上でポケモンボールをはじいている人もいます。この公園もあちこちにポケモンが出現するようです。

 あちこちの木の幹を、セミの幼虫が登っていきます。
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 地面を歩いているのもたくさん。
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 穴から出る瞬間が見たいので、地面を探していると、近くでスマホを持ったオヤジ同士の会話。「ここも出るんですか」「たくさんいますよ。ほら、これ、今ここでゲットしたやつです」。

 その時、穴から顔を出している幼虫を発見。人の気配が濃いためか、出口でモジモジしています。
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 ちなみに、セミポケモンは、幼虫がツチニン、抜け殻がヌケニン、成虫がテッカニンと言うそうです。
 ポケモンGOもいいですが、せっかくこの季節にセミだらけの公園に来たのなら、デジタルでない生身のツチニンが、ヌケニンを経て、テッカニンへと成長する様子を観察してみるのはいかがでしょう。

 ちょっとスマホ画面から目を離せば、あちこちの木にツチニンがへばりついています。

 これを持ち帰ってベランダの木や網戸に張り付けておけば、すぐに背中が割れて、真っ白で幻想的なテッカニンが誕生します。
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 ヌケニンの中にお尻の先だけを残して、グッと背中を反らせるイナバウアーのボーズ。土の中での長い眠りから覚めて、大あくびをしているようでもあります。
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 夏の夜、スマホの画面からちょっとだけ目を離せば、そこには生きたリアルなポケモンが。それも一気に、ツチニンヌケニンテッカニンの3匹をゲットできます。デジタルもいいですが、リアルな夏の夜の生き物は最高です。