マツヘリカメムシは、米国出身で初来日が確認されたのが2000年代に入ってからという新参者の害虫です。
本日皇居東御苑にて、その生存を確認しました。西の丸庭園の休憩所で休んでいると、目の前の壁をカメムシが歩いています。写真でしか見たことのないマツヘリカメムシですが、一瞬でピンと来ました。ネット上で東御苑での発見例があったことが、頭のどこかに残っていたんですね。
すぐ近くには松の木がないようなので、越冬場所を求めて休憩所に飛んできたのでしょう。この休憩所、越冬観察の意外な穴場かもしれません。でも皇居は施設の手入れが行き届いていて、巡回も頻繁なので、すぐに排除されてしまうかもしれません。なにせ外来の害虫ですから、マツヘリを擁護する人はいないでしょう。
1匹いれば、周辺のクロマツ林にもいるだろうということで、西の丸庭園と堀の間の並木道へ。堀側は等間隔にクロマツが植えてあって、西の丸側にもポツポツとクロマツがあります。
すると低い枝先にカメムシの影。
残念、どこにでも出現するクサギカメムシでした。「お前はクサギでも食ってろ!」と叫びたくなりますね。
それでもあきらめずに探していると、ついに発見。針のような松の葉先を器用に前進してきます。
飛ばれては大変なので、一応手元に確保して、手乗り写真なぞ撮ります。
羽に描かれた白いギザギザ模様と、後ろ足の脛節にある扇のような飾りが特徴ですね。
神聖な皇居の森の生物ですから、再びそっと松の枝先に戻してやりました。
でも、よく考えたら、外来種ですよね。しかも害虫ですよね。不法侵入者として皇宮警察に通報して、駆除してもらった方が良かったかもしれません。