虫撮る人々

地球は人間の所有物と思ったら大間違い。虫も獣も鳥もいる。昆虫記者の私的ブログです。

美し過ぎて嫌みなアサギマダラの一生

 初詣で御姿を拝んだ、あのアサギマダラの幼虫はその後どうなったのでしょう。

 もう春ですから、幼虫は美しく立派に成長。
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 指輪になったりもしました。プニュプニュして、モゾモゾと動く、イモムシ生命感たっぷり、高級感あふれる指輪ですね。
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 そして、前蛹に。ちょっとポケモン的な姿。ここからピカチュウに進化したとしても、不思議はない感じです。
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 「何だ何だ、このダルマのような、ヒョウタンツギのような、起き上がりこぼしのようなものは」。この不可思議な物体こそ、アサギマダラの蛹です。写真を上下さかさまにしたので、正体不明の物体になってしまいました。
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 本当はこんな感じでぶら下がっています。
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 羽化が近づいてきました。これがまた、見事に美しい。人間だと、なかなかこうはいきませんね。大抵は赤ちゃんの時が一番可愛くて、だんだんと普通になり、大したことない容姿の大人になります。
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 そして、ついに羽化の時を迎えました。成長のそれぞれの段階が、全く別の生物のようで、そのすべてが、違う魅力を備えているというところが、すごい。と言うか、うらやましいと言うか、ずるいと言うか、嫌みだと言うか。ちょっと許せない感じもしてきます。
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 人間だったら、モテ期なんて、一生に一回あればいい方で、虫記者に関してはゼロでしたから。