虫撮る人々

地球は人間の所有物と思ったら大間違い。虫も獣も鳥もいる。昆虫記者の私的ブログです。

まぎらわしい草を虫で見分ける。アマチャヅルとカナムグラ

 世田谷区の砧公園には、アマチャヅルもあれば、カナムグラもあります。この二つは結構似ていて、見分けがつきにくいんです。でも大丈夫。この時期どこにでもいるアトボシハムシとか、トホシテントウとかが、噛り付いていればアマチャヅル、キタテハの幼虫がいればカナムグラですね。

 まずはアマチャヅルです。たいていどこかにアトボシハムシがいます。
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 葉っぱ全体はこんな風です。写真中央のアトボシハムシがいなければ、カナムグラと見間違えることもあるでしょう。
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 トホシテントウもいますね。
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 そしてカナムグラです。
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  裏側から見てみると、縮れた葉の中に毛虫。
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 カナムグラの縮れた葉は、キタテハの幼虫の隠れ家だったんですね。
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 もう一枚、縮れた葉を発見。毛虫の影が隙間からちらりと見えています。
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 広げてみると、やっぱり。トゲトゲで触りたくないタイプのキタテハ幼虫がいました。

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 虫好きはすぐに、こういう虫のうんちくを語りたがって困ります。そんなマニアックなことをしなくても、本当は茎を触ってみればすぐに分かるんです。チクチク、ザラザラしていて、うかつに踏み込んだりするとミミズ腫れになる方がカナムグラ。スベスベしていて害のない方がアマチャヅル

 そんなこと以前に、もともと、「アマチャヅルとカナムグラを見分けることに、何の意味があるのでしょう」と疑問を持つ人もいるでしょう。もっともです。何の意味もありません。