キュランダのバロン川沿いにはワライカワセミ(Laughing Kookaburra)がいますが、なかなか姿は見えません。聞こえるのはケラケラという、大きな笑い声だけ。馬鹿にされているような気分になります。多くの人が同じ思いを味わったのでしょう。でなければ、笑いカワセミなんて名前は付かないですよね。
カワセミとしては最大級の大きな鳥なので、高い木の枝に止まって下界を見下ろし、高笑いしているのです。
しかし、笑われてばかりでは男がすたるので、ついに、1羽見つけました。やっぱり、めちゃめちゃ高い木の、てっぺん近くの枝です。超望遠で何とか撮影できました。
あとはそんじょそこらに、いっぱいいる鳥たちです。
ゴシキセイガイインコは、すさまじく派手な鳥です。レインボー・ロリキートとも言います。五色とか、虹とか呼ばれるだけのことはあります。こんなのが、ペットショップではなくて、庭先にいるのですから、さすが熱帯ですね。
ペットとして日本でもよく飼われている白いオウム、イオウトキオウム(キバタン)は群れで飛んでいるのが、よく見られます。
メガネコウライウグイスは、目の周りの赤い縁取りが特徴。
マスクド・プラバーは、黄色いマスクをかぶったような変顔の鳥です。巣作りの季節には、近くを通る人を猛攻撃する気性の荒い鳥として有名で、日本の情報番組でもよく取り上げられています。変顔なんて言うと、きっと逆襲してきます。
あとは、ほとんど飛べない鳥とか、飛ぶより走る方がずっと得意な鳥とかが多いのがオーストラリアの特徴ですね。大型の肉食動物がいなかったので、飛ぶ必要がなかったからだそうです。
オーストラリア・イシチドリは、走るのが得意な夜行性の鳥で、鳴き声が赤ん坊の声に似ていて不気味という話を聞きました。
ヤブツカツクリ(ブッシュターキー)は、散策路でよく目にする大型の鳥です。ほとんど歩き専門です。
ヤブツカツクリは、♂が腐葉土で巣を作り、♀はその中に卵を産み捨てにするらしいです。卵は腐葉土の熱で孵化するので、抱いている必要がないんですね。♂は腐葉土の温度管理などイクメンとしての役割を若干果たすそうです。これが巣です。巨大ですね。
オーストラリア・ツカツクリ(オレンジフッテッド・スクラブファウル)というのも、ほとんど歩いてばかりの鳥です。オレンジ色の太い足が特徴です。
そしてもう1種類、まるでダチョウのような、超巨大な歩く鳥がいます。ヒクイドリ(カソワリ)というやつで、キュランダでは家の庭先に現れることもあるそうですが、今回は出会えませんでした。
しかし、これまた、昆虫文学少女の新井麻由子ちゃんは、しっかり出会っています。麻由子ちゃんの強運は、そういう星の下に生まれたということでしょう。
宿の庭先に現れたというカソワリ。ジュラシックパークに迷い込んだような光景ですね。
今回の旅の宿、キュランダ・レインフォレスト・アコモデーション・パークの周辺には、小型のカンガルー、ワラビーがたくさん住んでいて、朝夕に庭をピョンピョン飛び跳ねていました。
この子は、帰りに見送ってくれたワラビーです。