虫撮る人々

地球は人間の所有物と思ったら大間違い。虫も獣も鳥もいる。昆虫記者の私的ブログです。

秋の特選虫旅in高尾3、アサギマダラに癒されて

 峯の薬師参道をさらにしばらく上ると、右は大垂水峠、左は峰の薬師・草戸山という、T字路になります。その先も峰の薬師と草戸山、城山湖と草戸山という別れ道を、すべて左へ、左へと舵を切っていきます。分かりやすですね。ずっと、基本的に左折を続けていれば、出発点の高尾山口方面に戻れるというわけです。逆に右折、右折を続けても戻れるのですが、距離が長すぎて、虫記者ごときの体力では、遭難の恐れがあります。

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 途中の休憩所(と言ってもベンチしかありません)から見える城山湖

 いつか目的のアサギマダラに会えるという淡い期待を胸に、トボトボと歩いていると、道の真ん中に、デンと偉そうにとまっているいる蝶の姿。
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 アサギマダラです。やっぱり、すいている山道はいいですね。これが高尾山の1号路だったりしたら、のんびり者のアサギマダラなど踏みつぶされてしまいます。写真を撮ろうと、道端にしゃがみ込んでいたら、トレイルランナーに弾き飛ばされるなんてことになりかねません。

 秋の関東低山のアサギマダラは、ヒヨドリバナかコウヤボウキの仲間に多く集まります。草戸山では、コウヤボウキに注目しましょう。たくさん咲いている場所で待っていれば、ほぼ確実にアサギマダラが飛んできます。
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 アサギマダラは他の花の近くにも行きますが、匂いを嗅いで、すぐに離れて行きます。近くにコウヤボウキの花があれば、必ずそちらを選びます。大好物のヒヨドリバナの蜜には毒があって、その毒を体内にため込むことで身を守ると言われるアサギマダラですから、コウヤボウキの蜜にも同じような毒があるのかもしれないですね。
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 アサギマダラを見てリフレッシュ。体力、気力も回復して、さあ山頂を目指すぞ。という段階で、最後に立ちはだかるのが、この心臓破りの階段。
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 階段を上りきると、頂上の休憩所です。ここも東屋があるだけで、ほかには、茶店も自販機もありません。
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 頂上から直進すると、城山湖へ下っていきます。高尾山口へ向かうにはここもやっぱり左折です。しばらく行くと、草戸峠。
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 この先直進すると、大地沢の青少年センターに出ます。青少年センターに向かう途中の道端にも、よくアサギマダラが飛んでいます。でも、大地沢からはバスの便があまり良くないので、ここもやっぱり左折して、梅ノ木平、高尾山口方面へ。

 この先は、ちょっと暗い道が多いので、あまり虫の収穫はありません。でも、よく見ていけば、ちょこちょこ甲虫とか、カメムシとかがいます。

 スジクワガタの♀のようです。
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 センチコガネ
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 たぶんニセビロウドカミキリ
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 アカアシカスミカメ。小さなカスミカメにしておくのはもったいないような、見事な装飾です。大きな虫だったら、もっと知名度が上がっていたでしょう。
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 アリバチの仲間。たぶんトゲムネアリバチでしょう。翅のないのは♀なので、針をもっているのでご注意。

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 草戸峠から先の道は、左が迷い道というのもあるので、道標をしっかり見て、四辻、高尾山口へと向かってください。

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 迷わずうまくいけば、高尾山ケーブル駅前の商店街に面した甲州街道に突き当たるはずです。間違って、高尾駅方面に行っても問題ないですが、遠いです。へとへとになります。でも死ぬようなことはありませんから大丈夫です。私も死にませんでした。