虫撮る人々

地球は人間の所有物と思ったら大間違い。虫も獣も鳥もいる。昆虫記者の私的ブログです。

ホテルはカブクワ用巨大ライトトラップ=タイ・カオヤイの旅

  タイのカオヤイ国立公園シリーズ。今回はカブト、クワガタ、コガネムシです。まずは、カオヤイ・アイヤラリゾートの未明の風景をご覧ください。いかにも虫が飛んできそうなたたずまいですね。反対側にはすぐにカオヤイの森が広がっているのです。新月の夜に、虫が来ないはずがありません。ホテル自体がまさに、巨大ライトトラップ。
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 やっぱり来ました。オニツヤクワガタです。後ろに見えるカオヤイの森から、わざわざ虫記者に会いにやってきたのでしょう。
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 恐る恐る手に乗せてみます。工作用ペンチのような大顎ですね。ちょっと痛いぐらいなら、ベッドで耳を噛まれてもいいような気がしますが、きっと耳を食いちぎられることでしょう。
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 そして、定番のアトラスオオカブト。女性スタッフのムンミンさんが三本角のオスつかまえてくれました。アジア最大のコーカサスオオカブトよりは小ぶりですが、金属光沢が強い分、美しさはこちらが上です。長い手足が魅力的ですが、これでしがみ付かれると、はがすのが大変です。血がにじむこともあります。
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 アトラスオオカブトのメスもいました。
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 こいつの怖いところは、背中です。丸い背中が可愛いからといって、指で優しく愛撫したりすると、胸部と腹部の間に皮膚を挟まれ、痛い思いをするかもしれません。以前コーカサスのメスに挟まれて、皮膚の一部を献上したことがあります。
 爪で試してみたら、この通り。さすがに爪は切れませんでしたが、容易に放してくれませんでした。
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 そして、腐るほどいるのがヒメカブト。でも朝にはきれいに片付きます。鳥に食べられるだけでなく、ホテルの女性スタッフに食べられてしまうのです。ヒメカブトは、陽気なルームサービス係、ナムカーンさんの大好物なのでした。タイでは、昆虫食はゲテモノなんかではなく、日常なんですね。
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 こんなきれいな作り物のようなコガネムシもいます。
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 これは町中のあちこちにいる小さなコガネムシ。日本ならビロードコガネに相当するような感じです。
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