虫撮る人々

地球は人間の所有物と思ったら大間違い。虫も獣も鳥もいる。昆虫記者の私的ブログです。

夕空を舞う竜の正体は=タイ・カオヤイの旅

 這う這うの体でマレーシアのタマンネガラ国立公園から戻ってきました。いやいや、大変だった。生きた心地のしないことが何度もありました。それでも、なんとか生き延びています。写真の整理もやっと一段落したので、徐々に日常生活に復帰しよと思います。

 で、まずは何から。あれれ、まだタイのカオヤイ・シリーズ、最後のコウモリ洞窟編をアップしてないじゃないですか。ということで、ようやくカオヤイの最後です。

 コウモリ洞窟に入ります。よくある普通の、つまり、上からコウモリが山ほどぶら下がり、下はコウモリの糞だらけで、ツルツル、ネチャネチャしている洞窟ですね。
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 当然、ゲジとか、ゴキブリとかがうごめいています。
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 アメンボみたいなのもいました。カモドキサシガメの仲間のようです。前足がカマ状になっていて、肉食系であることが分かります。
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 でも、カオヤイのコウモリ洞窟のクライマックス・シーンが展開されるのは、洞窟内ではありません。コウモリたちが昼間の眠りから覚めて、夜の狩りに出かける夕暮れ時に、洞窟の外で繰り広げられるのです。

 このあたりには、鍾乳洞のような洞窟が散在しており、そこをねぐらとするコウモリたちが、一斉に飛び立つ時、空に竜が舞うような光景が展開されると言います。

 洞窟の外から、「始まったぞー」との声。
 外へ出てみると、すごい光景が広がっていました。

 コウモリが一筋の黒い帯となって、空を流れていきます。まさに竜です。夏場はまだ十分な明るさが残る時間帯に飛び始めるので、竜の舞いを見るには、絶好です。冬になると、薄暗くなるので、写真は撮りにくくなるそうです。
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 コウモリのショータイムは1時間以上も続きます。
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 鳥の群れのようにも見えますが、拡大してみるとコウモリだとわかります。
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 気味悪いコウモリのついでに、気味悪いやつらも放出します。

 交尾中のヤモリです。クネクネと絡み合っていますね。
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 交尾中のカタツムリです。ネチャネチャと絡み合っています。
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 たぶっりと血を吸って、丸々と太ったヒルです。
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 犠牲者は私です。
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 窓の外の黒い影は、巨大ヤモリ「トッケイ」です。
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 獲物の体液を吸うザトウムシ(メクラグモ)です。
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 あー、やっと終わった。で、次はどこへ行こうかな。タイだったら、戦場にかける橋のクワイ川方面、サイヨークも魅力的だなー、なんて考え始めています。虫撮り欲には際限がありません。