虫撮る人々

地球は人間の所有物と思ったら大間違い。虫も獣も鳥もいる。昆虫記者の私的ブログです。

東京都心のキマダラカメムシ(産卵から3齢まで)

 外来の大型カメムシキマダラカメムシが東京都心でもかなり幅を利かせ始めています。先日、葛飾区のクヌギの木で成虫を10匹ほど見つけました。図体が大きい上に、あまり美しくない色合い。最初は物珍しさから、多少は虫好きの関心を集めたのでしょうが、あと2,3年もすると、「またキマダラカメムシか。顔も見たくない」といった感じの嫌われ者になっていく可能性大ですね。
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 捕まえたら、結構臭かったです。あまり捕まえない方がいいです。

 交尾中のもいました。研究熱心な虫記者としては、こういうのを見るとつい、臭いのを我慢して、持ち帰って産卵させようなどと考えてしまうのです。
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 きちんと蓋のついた、カメムシ特有の卵を産みました。
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 5月後半に孵化しました。シマシマの円盤のような1齢幼虫が集まると、可愛いです。とてもあのキマダラカメムシ成虫の子とは思えませんね。
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 カメムシはたいてい、成虫がパッとしないやつでも、幼虫は可愛いものですが、キマダラカメムシは特にその落差が大きい感じ。
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 これなら育ててやってもいいかな、と思います。

 孵化直前の卵は、ピカチュウを思わせる姿で、これまた愛嬌があります。
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 これはたぶん、もう2齢でしょう。体長は1齢の倍ぐらいで、頭部にかけての輪郭が若干鋭角になった気がします。それでも、まだ可愛いです。
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 そして3齢に。体長はまた倍になりました。と言うことは体積は2の3乗で8倍。脱皮するたびに体積が8倍になるって、とんでもない巨大化です。脱皮直後は華やかな色合いで、これからどんな素敵な姿になるのかと期待を抱かせましたが。
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 時間がたつにつれて、だんだんと地味になって。
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 とうとう、ゴキブリの集団のようになってしまいまいたとさ。
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