東京都心の公園虫散歩も、暑さが若干しんどい初夏になりました。今回は5月末の石神井公園。区部ではありますが、都心と言うより郊外の感じが色濃い公園です。石神井池には、ラブラブ・カップルを乗せたボートがあふれ、一人虫を撮る虫記者は、全く場違いな存在です。
ふと、頭上のミズキの葉を見上げると、そこにもラブラブ・カップルが。
見回すと、何組もカップルが成立しています。
そして、卵を抱えた♀もあちこちに。エサキモンキツノカメムシの♀は、通常こんなふうに、一人っきりで卵や小さな幼虫を抱きかかえて守ります。母の愛。これもまたLOVEですね。でも♂はたいてい、交尾を終えたらさっさといなくなる薄情者です。
しかし、常識を打ち破るすごい熱愛カップルぶりのエサキモンキを見つけてしまいました。カメムシの交尾は、お尻の先だけを接触させているのが普通ですが、このカップルはなんと、交尾しながら相手を抱きかかえています。しかも、♀のお腹の下には生みたての卵。愛の紋章を背負い、産卵した後も、抱擁しながら交尾なんて、なかなか真似できないですね。よほど深い愛で結ばれているのでしょう。
近くの枝にカワセミが飛んできました。