〇シンガポールの沿線昆虫ガイド④ バードウォッチャー垂涎の長大な樹上遊歩道
ヘンダーソンウェーブを渡り、チビフタオチョウのイモムシだらけの舗装道を少し下ると、道の左手に「フォレストウォーク」という長大な樹上の高架遊歩道の入口があります。
樹冠(キャノピー)を眺めながら散歩ができるキャノビーウォークの一種ですが、キャノビーとしてはかなり道幅が広い上、ともかく距離が長い。全長1300メートル、地表からの高さ18メートル。これほど立派な樹上の散歩道は、これまで見たことがありません。こんな施設が無料で楽しめるとは、さすがは金持ちの国シンガポールですね。タイやマレーシアも見習って、貧乏な昆虫記者から入場料を巻き上げないようにしてほしい。
こういうキャノビーはバードウォッチングに絶好です。でも自然の少ない大都会というシンガポールの印象が災いしているのか、たいていどこのキャノピーにも生息しているバードウォッチャーの姿が見えません。もちろんインセクトウォッチャーの姿も、昆虫記者以外はどこにもありません。もったいないですね。シンガポールに自然を満喫できるこんな立派な施設(しかも無料ですよ)があることが、あまり知られていないなんて。
昆虫記者は本格バードウォッチャーではないし、夜行便で到着した当日の強行軍で疲れがピークに達していたので(言い訳がましいですね)、カメラに収められた鳥は少ないのですが、それでも、この派手派手しく目立つコウライウグイスは、何度もしつこく姿を見せたので、バッチリ撮ることができました。
カワセミの仲間のナンヨウショウビンも多く見かけます。
この日は、ここからさらに、かつて英国軍の要塞があった海辺のラブラドール自然保護区まで足を延ばす予定なのですが、もはや足が棒。果たしてたどり着けるのか。頑張れ中高年。