虫撮る人々

地球は人間の所有物と思ったら大間違い。虫も獣も鳥もいる。昆虫記者の私的ブログです。

師走の黄金の蛹と言えば、ヒメアカタテハ

 いよいよ師走、12月。寒さが身に染みるこの季節、それでも虫を探しに出かけるこの根性。さすがと言うか、バカと言うか。

 

 先週末は埼玉・秋ヶ瀬公園に行ってきました。でも台風や大雨の甚大な被害が今も残っていて、駐車場やバーベキュー場は閉鎖のようなので、車で繰り出すのはやめた方がいいようです。歩道も車道も、洪水が運んだ泥が積もっていて、乾燥すると土埃が舞います。

 

 でも車を廃棄した昆虫記者は電車と徒歩なので、問題なく入園できました。とは言え、公園は台風被害で数メートルの高さまで完全に水没したようなので、昆虫も激減したと思われます。

 

 そんな中でも、土手の上には、12月とは思えないほどたくさんの蝶の姿がありました。今回はその中で、ヒメアカタテハをご紹介します。成虫、幼虫、そして蛹まで揃っていて、この季節でも十分楽しめる蝶ですね。

 

 まずは黄金色に輝く蛹です。たいていは目立たたない葉陰で蛹化するのですが、今回はギシギシの葉の表にドドーンと鎮座していました。

 こんなに金ぴかに目立って大丈夫なのでしょうか。

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日の光を浴びて黄金色に輝くヒメアカタテハの蛹です。

 お尻の方がちょっと黒っぽく変色していたので、羽化はできないかもしれませんね。

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これから羽化するのは難しいかも

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ヒメアカタテハの蛹があったのはこんな目立つ場所です。

 食草のヨモギの葉を巻いた幼虫の隠れ家が、まだたくさんあります。

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ヨモギの葉を巻いたヒメアカタテハ幼虫の隠れ家

 関東で越冬できるのは小さな幼虫だけらしいです。成虫、大きな幼虫、蛹は冬の寒さに耐えられず、お亡くなりになるらしいです。

 

 12月時点でどのくらいのサイズだったら、幼虫が生き残れるのでしょうか。

 

 例えばこのくらいのはどうでしょう。

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このくらいのサイズの幼虫は生き残れるのだろうか

 終齢幼虫になると、こんな感じで、きれいな模様が出てきますが、この子はきっと生き残れないのでしょう。

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ヒメアカタテハの大きな幼虫。たぶん終齢でしょう。

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 成虫もいました。すでにかなりボロボロなので、越冬できる可能性はほぼゼロでしょうが、こうした12月の成虫が産んだ卵は、きっと越冬に成功するのでしょう。頑張ってほしいものです。

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ヒメアカタテハの成虫もまだ生き残っていました

 秋ヶ瀬公園からも、雪をかぶった富士山が良く見えます。いつかこの秀麗の富士を背景に蝶を撮ってみたいものです。

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秋ヶ瀬公園から富士山を望む