虫撮る人々

地球は人間の所有物と思ったら大間違い。虫も獣も鳥もいる。昆虫記者の私的ブログです。

水鳥の行進、求愛、縄張り争いと、ごみのように小さいツマグロヒョウモン幼虫

 葛飾区の水元公園に水鳥の季節がやってきました。都内だとほかではあまり見かけないカンムリカイツブリが、今年もやってきていました。少なくとも4羽はいるようです。

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今年もいましたカンムリカイツブリ

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カンムリカイツブリ、3羽集合


 ハジロカイツブリもいました。

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こちらはハジロカイツブリ

 普通のカイツブリも遠くに何羽かいたので、少なくとも3種類のカイツブリが見られますから、カイツブリ・ファンは是非お越しください。でも、いるのかな、カイツブリ・ファンなんて。

 

 遠くの水面を見渡すと、恐らく千羽単位のカモが浮かんでいます。ほとんどがヒドリガモのようです。

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水面に浮かぶ小さな点々はカモか

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ほとんどがヒドリガモのようです。

 そのうち一団が陸に上がってきました。1羽が上ってくると、あとからゾロソロと集団がついてきます。水の中にいるときのカモは優雅ですが、陸に上がると、よちよち歩きで危なっかしいですよね。でも、そこがまた可愛い。

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ヒドリガモ軍団が上陸開始

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 時々自転車がやってくるので、交通事故に遭わないよう気をつけてほしいですね。

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歩行カモに突っ込む自転車。交通事故に気を付けましょう

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歩く姿はかわいい

 マガモも何組かカップルが来ています。

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マガモカップ

 ウは婚姻色のものが多くなってきました。口に枝を咥えているのは、もしかすると、求愛行動かもしれません。鳥の中には、愛の証しとして、指輪の代わりに小枝などを受け渡すものもあるようです。

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枝を咥えた婚姻色の鵜。求愛行動かもしれません。

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 一方、サギは縄張り争いを繰り広げていました。自分の縄張りに他のサギが入り込むと、激しい喧嘩が起きていました。優しそうに見えて、結構気が荒いんですね。

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サギの縄張り争い

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 求愛とか、縄張り争いとか、色々見られるので、鳥観察も結構楽しいものです。

 

 でも本業?は昆虫記者なので、厳しい条件の中でも虫を探します。冬に見られる虫は限られるので、虫見から鳥見に転向する者が後を絶ちませんが、そこで意地を見せてこそ昆虫記者です。

 

 そんな時、都合よくパンジービオラの花壇を発見。ツマグロヒョウモンの越冬幼虫が絶対いるはずです。絶対にいると信じないと、この時期の小さな、小さな幼虫を見つけることはできません。

 

 こういうきれいな花、きれいな葉のビオラには幼虫はいません。

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花も葉もきれいなスミレには幼虫はいない

 葉がみすぼらしく食い荒らされ、花がしおれているようなのを探します。

 

 例えばこんなのです。

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 葉を裏返してみると。いました。ツマグロヒョウモンの幼虫です。ゴミにしか見えないほど小さいです。

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ゴミのように小さい冬季のツマグロヒョウモン幼虫

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こんなボロボロのスミレが狙い目

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やっぱりいました。極小のツマグロヒョウモン幼虫です。

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ちょっと大きめの幼虫。

 ずっとしゃがみ込んで小さな幼虫を探していたので、腰が痛くなりました。年ですね。高齢者には冬の虫撮りはつらいです。