新型コロナウイルス禍は世界中でますます深刻になっていますが、なぜか日本はこの連休から一気にリラックスムード。近所の公園も、観光地も人出がグッと増えた感じですね。いいのでしょうか、こんなことで。でも、昆虫記者が世界のコロナ感染防止にできることは何もないので、能天気にシンガポール虫旅の続きをお送りします。
旅の最終日に出会った派手好きのイモムシはこのお方。
オレンジ・オーレット(orange owlet)というアオバセセリ系の蝶のイモムシです。アオバセセリ系は美人ぞろいで、どれも虫オタク萌えのお姿ですが、これもなかなかの破壊力ですね。
セセリ系のイモムシは、たいてい食樹、食草の葉を巻いた隠れ家の中に潜んでいます。だから見つけにくいと思うのは素人で、虫好きにとっては、葉裏にいるイモムシなんかより、はるかに見つけやすいのです。特徴的な葉巻を見つけたら開いてみればいいのです。
今回の葉巻はこれでした。
2つのうち1つにイモムシが入っていました。葉巻を持った時の軽さ、重さだけでも、中に住人がいるかどうか分かります。
そして開けてびっくり、ドドーン。胴体の模様も奇抜ですが、このテントウムシの羽の模様のような顔が、アオバセセリ系独特のかわいらしさを演出していますね。虫オタクにはたまらないイモムシです。
成虫はたぶんこれ。いかにもセセリという感じで、幼虫とは違ってあまり派手ではないですね。成虫に関しては、日本のアオバセセリがこの仲間で一番の美貌だと思います。改めて日本の自然はすごいと思います。
シンガポール旅は次回もギョギョギョ系イモムシをお送りする予定ですのでお楽しみに。