虫撮る人々

地球は人間の所有物と思ったら大間違い。虫も獣も鳥もいる。昆虫記者の私的ブログです。

知られざる都内の桜の名所でカモメウォッチング

 あっという間に散ってしまった都内の桜。新型コロナも、こんな風に、いさぎよく散ってほしいものです。自宅の庭のような近所の隠れた桜の名所で、咲き誇るソメイヨシノの中でカモメウォッチングをしたのは、つい先週のことでした。

 まずは、水面の桜の花びらとウミネコ。山猫は聞いたことがあるけど、海猫って?。ウミネコは実はポピュラーなカモメの仲間です。クチバシが先端から赤、黒、黄色の3色になっているのが特徴ですね。

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桜の花いかだをバックにウミネコの雄姿

 自宅の目の前と言ってもいい、この隠れた桜の名所は、江東区の大横川です。川と言うより水路で、水はお世辞にもきれいとは言えないのですが、小名木川との合流点から木場公園までの間の桜は、水辺に枝を伸ばした花のトンネルが、名所と呼ぶにふさわしい美しさなのです。

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今年は桜と菜の花のタイミングがぴったり合って、実に春らしい大横川でした。

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こんな風に桜のトンネルをくぐることができます。コロナ禍が過ぎた来年は是非お越しください。

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水辺なので、カヌーから桜を見上げるという、乙な花見もできます。

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こんな花見もいいですね。

 桜を満喫したところで、ウミネコに戻ります。カモメ全般に言えることですが、優し気な名前のイメージとは違って、顔はかなり恐いのが多いです。

例えば、こんな感じ。

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猫のように、ミャーミャー鳴いていたウミネコ

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イソガニをつかまえたウミネコ

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カニとり名人のウミネコ。人の目では見つけられないカニを次々捕食してました。

 川幅がさほど広くないので、両岸の桜をみわたせるのも高いポイントですね。しかも「知られざる」名所なので、名所のわりに人出が少ない。特に今年は、新型コロナの影響で、風景写真に欠かせない人影を探すのに苦労するほどでした。

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両岸の桜がまとめて撮れるのも大横川のいいとろこ

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西洋人はやっぱり日本人より絵になる。悔しい。

 西洋人をうらやんでばかりいても、自らの姿が美しく変身するはずもないので、そのほかのカモメに目を移します。

 セグロカモメです。こいつも恐い顔です。

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恐い顔のセグロカモメ

 小柄なユリカモメは、ちょっと可愛い感じですね。

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ユリカモメの群れ

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つぶらな瞳で可愛いユリカモメ

 普段なら無視してしまう近所のカモメたちですが、新型コロナのせいで遠出できないので、しかたなくお付き合い。でも、身近な生き物も、よくよく見ると色々と隠れた魅力があるものですね。コロナのおかげで近所の生き物の世界に気付かされたと言えるかも。でもやっぱりコロナは嫌だ、嫌だ、嫌だー。