虫撮る人々

地球は人間の所有物と思ったら大間違い。虫も獣も鳥もいる。昆虫記者の私的ブログです。

プテラノドンのように恐いアオサギ幼鳥の群れ

 人間も獣も鳥も、子供はおしなべてかわいいものですね。でも例外もあります。例えばこれ。翼竜プテラノドンの群れのようですね。

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翼竜プテラノドンの群れではありません。餌をねだるアオサギの幼鳥です。

 どう見ても怪獣ですが、これでも子供。親鳥に餌をねだるアオサギの幼鳥です。

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アオサギ一家の全容。両脇が親鳥でしょうか。

 アオサギ親子の全容はこんな感じ。両脇にいるのは親鳥でしょうか。その間に幼鳥(と言うにはあまりにも大きい)がいます。

 

 場所は、江東区仙台堀川公園の野鳥の島。本当にちっちゃい島なので、ここを目当てにわざわざ出かけるとがっかりする場所ですが、このあたりでは最高の野鳥観察スポット、野鳥の天国です。新型コロナで遠出ができない昨今、体力維持と気晴らしにちょうどいい散歩の距離にあるので、週末にマスク着用でちょくちょく出かけています。

 

 ここまでデカくなったら「独り立ちしろ」と言いたくなりますね。デカい上に顔が恐い。顔が恐い上に、尖った巨大なクチバシが凶器のように威圧的。よくもこんな恐ろし気な子供を育てる気になるものです。アオサギの気が知れません。でもきっと、どんな子でも、親にとっては可愛いのでしょう。

 

 それでも中には、根性が悪く、いけ好かない子供もいるものです。たとえばこいつ。3羽の幼鳥のうち1羽だけ、妙に食い意地の張った、強欲なやつがいました。他の2羽を押し退けて、常に一番先に餌をもらおうと、大きく開いたクチバシ突き出していました。

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クチバシを突き出して意地汚く餌をねだるアオサギ幼鳥

 欲の皮が突っ張ったやつは醜いですね。でも結局こういう子だけが生き残って、世の中でも自分の意見を押し通して、組織の中で偉くなって…というのは人間界のことでした。つい感情移入してしまいました。

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勢い余って親鳥に噛みつくアオサギ幼鳥

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こんなやつでも、親鳥にとっては可愛い子供なのでしょうか。

 野生の世界は弱肉強食、適者生存の厳しい環境ですから、こういう嫌なやつこそが正義なのです。でも人間界はそうではない…と信じたい…などと言っている昆虫記者はやっぱり敗者なのでしょうか。涙、涙です。

 

 壮絶な画像の後は平和な風景。このあたりのアオサギは人馴れしているので、遊歩道脇でも悠然としています。

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遊歩道脇のアオサギ

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 野鳥の島の隣の横十間川親水公園のボート場は、新型コロナで閉鎖中で閑散。コロナ無関係の野鳥たちは静かな環境でいい気になっていますが、遊びに行けない人間はつらいですね。

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新型コロナで閉鎖中の横十間川親水公園ボート場