秋の芋虫探しの季節もそろそろ終盤。今回はヤブガラシに付く芋虫の第1弾、セスジスズメです。ヤブガラシはツツジの植え込みの上などを覆っていることが多い、どこにでもある雑草。なので、ヤブガラシにいる芋虫は、都会の公園でも簡単に見つけることができます。「嬉しいですね」なんて言うのは、芋虫萌え派の虫好きだけです。一般人はスズメガの巨大芋虫など誰も見たくないものです。
セスジスズメの終齢幼虫は、かなりきれいな(一般人はこれをグロテスクとも呼ぶ)芋虫の部類に入りますね。頭部近くの大きな目玉模様は、天敵を威嚇するためのものでしょう。ちょっといじめると、この目玉の部分を突き出すような動きを見せます。
胴体にずらりと並んだ、小さめの赤い目玉模様もなかなかの出来栄えです。
蛹になる直前には、蛹化に適した場所を探しているのか、縁石の上などを優雅に歩いているのを時々みかけますね。ギョッとして立ちすくむ人と、「うわー可愛い」と歓声を上げる人の比率は、100対1ぐらいでしょうか。
ヤブガラシの若葉で良く見られるセスジスズメの小さな幼虫も、黒い潜水艦の側面に黄色い丸窓が並んだような姿で、結構キュートです。ギョッとして後ずさりする人と、近づいて手に取ろとする人の比率は、10対1ぐらいでしょうか。
何にしても、セスジスズメの幼虫は、存在感のある芋虫です。ほかにも魅力的な芋虫がいるヤブガラシの茂みは、宝の山です。