虫撮る人々

地球は人間の所有物と思ったら大間違い。虫も獣も鳥もいる。昆虫記者の私的ブログです。

マツヘリカメムシが芸術的に見える瞬間

 侵入確認が2008年ごろと、日本ではまだ新参者のマツヘリカメムシですが、最近は東京近郊のあちこちで出会うようになりました。今回は葛飾区の水元公園のトイレでバッタリ。皇居東御苑、生田緑地にもいました。カメムシ類は飛翔距離が半端でないので、外来種の拡散の勢いは半端ではないですね。

 マツヘリカメムシはやや地味なカメムシですが、そのマツヘリが、非常に芸術的に見える瞬間があることを今回、偶然発見しました。上翅を半開きにした時に、腹部の模様と下羽の筋が重なって、見事な幾何学模様になるのです。暇な人は一度試してみて下さい(そんな暇人はいない)。

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地味系のマツヘリカメムシが芸術的に見える瞬間

 

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芸術的でない普通の状態のマツヘリカメムシ

 師走が近づくと、昆虫界も地味なものが多くなるので、このマツヘリの艶姿は貴重です。

 それ以外の水元公園の虫は、いかにも冬間近という感じで、地味系ぞろいでした。まずは、フサヤガ。冬らしい地味な装いですが、とまっている時の形状はなかなかにユニークです。

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枝につかまっている時のフサヤガは、たいていこの奇妙な姿

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フサヤガの正面顔

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フサヤガは何の変哲もない普通の蛾の恰好になることもあります。

 時間がないので今日はここまで。