虫撮る人々

地球は人間の所有物と思ったら大間違い。虫も獣も鳥もいる。昆虫記者の私的ブログです。

難敵コムラサキ、今年も幼虫飼育に失敗

 今年もコムラサキの幼虫が見つからなかったので、昆虫文学少女の麻由子ちゃん宅から1匹、若齢幼虫を分けてもらいました。

 しかし、順調に終齢幼虫、蛹にまでなったのに、羽化することなく★になってしまいました。悲しい。😢

コムラサキ幼虫(左)と成虫

今年も幼虫を探したのですが、見つかったのは抜け殻になった蛹だけ。

麻由子ちゃん宅からもらった幼虫。冒頭の写真の終齢までは順調だったのに。

コムラサキ蛹。今年はこのまま黒くなってお亡くなりになりました。

 そこで少しでも悲しみを癒そうと、コムラサキの成虫が結構多い水元公園へ。かなり翅が傷んでしまっていましたが、今年も水元コムラサキは健在でした。

 コムラサキは雄の翅が紫色に見える角度で撮らないと、全く絵になりませんが、これが結構難しい。コムラサキの紫色は構造色なので、光の当たる角度がよほど良くないと、翅全体が紫色にならないのです。

 これまでの経験では、やや後方から光が当たっている状態のコムラサキを、前方から撮るといい感じになることが多いかも。

この角度では、紫色に見えたのは、後翅の一部だけ。

この角度では前翅の片方だけが紫色に。

ようやく4分の3が紫色に。冒頭の写真が一番きれいに紫色が出ました。

 光の当たり方が悪いと、まるでキマダラヒカゲのような茶色の蝶になってしまいます。紫色の輝きを完璧に撮るには、やはり自宅で羽化させた方がいいのですが、その課題はまた来年に持ち越しです。「将来の課題があって、やりがいがある」というのは、負け惜しみです。く、く、悔しい。😢