虫撮る人々

地球は人間の所有物と思ったら大間違い。虫も獣も鳥もいる。昆虫記者の私的ブログです。

ペンギンに負けるな。アカスジキンカメ

 24日の葛西臨海公園。公園内の水族館から逃走したフンボルトペンギンが身柄を確保された日です。そんな大事件が起きているとは露知らず、のんびり虫探しをしていると、歩く宝石の大群を発見しました。アカスジキンカメムシです。幼虫は群れているのをよく見ますが、成虫がこんなに沢山集まっているのは、初めて見ました。私にとっては大ニュースですが、ペンギン捕獲という大事件の陰に隠れてしまいました。

まず、一枚のヤマブキの葉に成虫2、幼虫1がかたまっているのを発見。
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これだけでも、ウヒャーと叫んでしまうのに、すぐ近くには成虫2、幼虫2(おしりだけ見える)が集まっていました。実は、この葉の裏にも2匹います。
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 成虫は羽化後間もないようで、まだ赤筋の色がうすいのが多いようです。これは、赤がだいぶ濃くなったペア。
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  まだ赤色がほとんど出ていないのもいました。
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 この小さなヤマブキの木だけで、20~30匹はいたと思います。アカスジキンカメは越冬前の幼虫が大集団を作ることがありますが、羽化の際にもこんな集団を作ることがあるんですね。
去年秋には、近くの木(たぶんキハダ)に、交尾目的と思われる10匹前後が集まっているのを見たことがあるので、アカスジキンカメは、越冬、羽化、結婚といった、人生の一大イベントの際にパーティーを開く習慣があるのかもしれませんね。

カメムシ嫌いの人のために、最後はグミの実の上のケシツブチョッキリのカップルです。
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