虫撮る人々

地球は人間の所有物と思ったら大間違い。虫も獣も鳥もいる。昆虫記者の私的ブログです。

変顔夫婦の愛の共同作業

 楽しいエゴノキ観察の季節も、そろそろ終わりのようです。変顔の代表選手、ウシヅラ(牛面)ヒゲナガゾウムシは、明治神宮では先週あたりでほとんど姿を消してしまいました。寂しいですね。
 虫探しでめぼしい収穫がない時などは、ウシズラを観察していると気が晴れます。エゴノキがあれば、ほぼ確実にいますからね。エゴ3兄弟の中では、エゴツルクビオトシブミより、ずっと確率が高いです。エゴシギゾウムシに至っては、これまで一度しか見たことがありません。
 そして、3兄弟の中で一番愛想のいいのもウシズラです。エゴの実を食べている時は、フラッシュをたいても逃げようとしません。
 
 人の顔を見て笑ってはいけませんが、♂の顔はやっぱり笑ってしまいます。目は角の先にあります。
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 ♀もあまり美形とは言えません。
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 食事に夢中になって、お尻を突き出している姿も、見栄えがよくありません。
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 実の中に産卵する♀と、それを見守る♂。割れ鍋にとじ蓋の変顔夫婦でも、こういうのは感動シーンですね。
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 この後、堅い種の中で育つ幼虫は、釣り餌になるチシャムシだそうです。ヤマガラが冬に種を割って食べているのは、このチシャムシかもしれません。