虫撮る人々

地球は人間の所有物と思ったら大間違い。虫も獣も鳥もいる。昆虫記者の私的ブログです。

駆け込みで出産ラッシュ

 夏虫の季節はもうすぐ終わりですね。3日の代々木公園では、ヤマトタマムシが駆け込みで産卵していました。次世代へバトンタッチです。
 
 ケヤキの倒木の上を歩き回っているタマムシを見つけました。
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 お尻から産卵管を出して、生みやすい場所を探しています。
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 他の虫が開けた穴をちゃっかり利用して産卵するんですね。倒木には小さな虫が開けた穴がたくさん開いていますから、利用しない手はありません。
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 穴から穴へ、長い倒木の上を行ったり来たり、15分ぐらいはうろうろしていたでしょうか。生み付けられた卵のうち、幾つぐらいが成虫になるのでしょう。
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 ゴンズイの木では、アカスジキンカメムシが赤い実の汁を吸っていました。よく見ると、近くに卵。アカスジキンカメは終齢幼虫で越冬するので、今ぐらいが産卵のタイムリミットかもしれません。
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 海には毒のひれを持ったゴンズイという魚がいます。こいつが釣れると、たいていの人は釣り糸を切って捨ててしまいます。ゴンズイとは屑とかゴミとかいう意味らしく、捨てるしかない邪魔な魚なので、そう呼ばれるようになったとのこと。でもゴンズイの実はきれいだし、この木はアカスジキンカメの宝庫でもあります。