虫撮る人々

地球は人間の所有物と思ったら大間違い。虫も獣も鳥もいる。昆虫記者の私的ブログです。

久々に初恋の人と再会した気分、オオキンカメムシとトゲナナフシ

 昨日は横浜市の公園で、久々に初恋の人と再会したような気分になりました。なーんて言っても、全然ロマンチックな話ではありません。

 何年ぶりかで、オオキンカメムシとトゲナナフシに出会えたというだけです。虫好きでないと、この胸のときめきは分からないでしょう(と言うか、分かりたくもないでしょう)。

 まずはオオキンカメムシ。アブラギリの実が既に落下し始めていたので、越冬地への移動の前にアブラギリの林でオオキンカメムシを見られるのも、あとわずかの期間かもしれません。この日は何とか5~6匹を目にすることができました。

 以前と比べるとだいぶ数が減っている印象ですが、それでも恋人に振られなくてよかったです。

アブラギリの林で久々にオオキンカメムシと再会

オオキンカメムシは日本最大級の重量感

 そしてトゲナナフシ。こちらはオオキンカメムシより、ずっと、ずっと久しぶりの再会でした。ほぼ確実にメス(単為生殖が基本のためオスはめったにいません)なので、まさに初恋の人(虫)との再会ですね。でも見た目は、初恋の可憐な少女からは程遠いです。

 トゲナナフシは基本的に夜行性なので、昼間は物陰に隠れていることが多いですね。なので今回は、徹底的に道端の側溝を探索(超地道な作業です)しました。そして苦労のかいあって、ついにトゲナナフシを発見。でも見つけたのは1匹だけなので、側溝で探すのは非常に効率が悪いです。皆様にはお勧めできません(丸一日側溝のゴミを眺めて収穫ゼロという悲惨な状況になりかねません)。

側溝にいたトゲナナフシ

 近くに普通のナナフシもいました。

こちらは普通のナナフシ。そろそろ最終盤。

 ほかにキレイどころでは、ナミハンミョウ、ポピュラーな大物ではカブトムシもいました。最終盤のアブラゼミは、あちこちでカマキリやスズメバチの餌食になっていました。

ナミハンミョウ。枝被りの最悪の構図になってしまいました。

クヌギの樹液にはカブトムシ。これが今年の見納めか。

カマキリに捕食されるアブラゼミ。頭部を失いながらも、まだ必死にもがいていました。残虐シーンですね。

 残虐シーンで終わるのは良くないので、締めくくりは夏の花。サルスベリセンニンソウです。

満開のサルスベリの並木

センニンソウの花。花が枯れると仙人のようなヒゲだらけの種ができる。