虫撮る人々

地球は人間の所有物と思ったら大間違い。虫も獣も鳥もいる。昆虫記者の私的ブログです。

2024-01-01から1年間の記事一覧

東京都心の大きな公園はどこもインコだらけに

東京都心の大きな公園なら、最近どこでも見かけるようになったワカケホンセイインコ。冬になって木々の葉が落ちると、特にその存在が目立ちますね。 先週から今週にかけては、林試の森公園と、白金の自然教育園で見かけました。10羽ぐらいの群れで移動して…

幸せの青い蜂と言えばルリモンハナバチが有名ですが、忘れてならないのがセイボウ。今回はオオセイボウです。

侵略的外来種の迷惑な雑草、セイタカアワダチソウでオオセイボウ(たぶん)を見つけました。「幸せの青い蜂」と言えばルリモンハナバチが有名ですが、セイボウも負けず劣らず、綺麗な青い蜂ですね。でもサイズが小さいので、あまりもてはやされることはない…

東京都心にクマソ(クロマダラソテツシジミ)襲来。横浜にもいるよ。

この秋、東京都心各地に南国の蝶クマソ(クロマダラソテツシジミ)が襲来しています。居場所を突き止めるのは簡単。ソテツが多く植えてある公園を探せばいい。 都内でソテツの植えてある公園はそれほど多くないので、ほぼピンポイントでクマソを見つけること…

シンジュキノカワガの蛹は繭の中で鳴く。部屋で飼育すると結構うるさいので要注意。

シンジュキノカワガは、繭の中で蛹が音楽を奏でることでも有名。まあ、音楽というよりは、雑音ですね。モズの鳴き声や、キチキチバッタの発音を小さくしたような感じです。 羽化直後のシンジュキノカワガ。蝶のような止まり方が見られるのはこの時だけ。 羽…

めっちゃ綺麗な蛾「シンジュキノカワガ」が今年は都内で大豊作

めちゃめちゃ綺麗な蛾「シンジュキノカワガ」が、今年は都内で大豊作でした。最近訪れた都内西部、中部、東部の公園や散策路(シンジュの大木があることが条件)のすべてで、シンジュキノカワガの幼虫と繭を見つけました。東部の公園では成虫も2匹見かけま…

外来ムネアカハラビロカマキリと在来ハラビロカマキリ、天下分け目の合戦

外来の侵略者「ムネアカハラビロカマキリ」と、在来の国防軍「ハラビロカマキリ」の天下分け目の合戦の場は、千葉市のとある公園。 かつてこの公園には在来ハラビロカマキリがたくさんいたのですが、昨冬にここを訪れた際に見つけた卵(卵鞘)は、外来のムネ…

女子トイレを覗くエッチなトゲナナフシ

公園のトイレは虫探しのメッカ。本来の用事がなくても、たいてい覗くことにしています。しかし、女子トイレのチェックは、同伴の女性に頼むしかないです。同伴女性がいない今回のような場合は断念せざるを得ないですね。 今回行った千葉市の公園では、男子ト…

カブトムシの幼虫を産地にお返ししました。

昨年横浜市の公園近くの堆肥の中から持ち帰ったカブトムシの幼虫10匹ほどが今夏、無事蛹化し、元気に羽化したので、産地に戻してやりました。 しばらくは羽化した飼育ケースの中で飼育していたので、ケースを掃除すると卵と幼虫がたくさん出てきました。こ…

森上信夫氏の新著「あした出会える昆虫100」の面々は、ちょっと目を凝らせば「今日」見つかるかも

虫友の森上信夫氏の新著「あした出会える昆虫・100」の脇見出しは「散歩道の図鑑」。トップは何とモンシロチョウで、いつもの散歩道で毎日のように出会うベニシジミ、ヤマトシジミ、コアオハナムグリ、ナナホシテントウなど「当たり前」の虫たちが、当た…

桜並木の悲鳴が聞こえる。クビアカツヤカミキリの猛威は防げるのか。

先日、東京のとある桜並木を歩いてきました。花見の季節でもないのに、なぜ桜並木?。それはクビアカツヤカミキリの被害を調査するためです。 虫好きとしては害虫にも愛を注ぎたいのですが、日本の春を彩る桜並木が大打撃を受けているとなると、昆虫愛などと…

わが家のベランダで生まれ、4カ月間隠れ続けていたトゲナナフシをついに発見。

わが家のベランダで孵化し、4カ月間隠れていたトゲナナフシをついに発見しました。 その存在に気付いたきっかけは、ベランダの植木鉢に植えてあったヤツデの幼木の葉が激しく食害されていたこと。 昼間に植物の世話をしている時には犯人の姿が見えなかった…

イチモンジチョウは、地味であまり人気のない蝶ですが、実は若齢、終齢幼虫、蛹、成虫まで見どころが多い。

イチモンジチョウは、地味であまり人気のない蝶ですが、幼虫から飼育していくと、結構見どころが多いんです。 まずは、デビルマン(昔のアニメのヒーローです)風の蛹を見てみましょう。 悪魔的風貌のイチモンジチョウの蛹。 蛹化したての蛹もいい感じ。 イ…

自然の豊かさの象徴「国蝶オオムラサキ」、今年も1匹羽化してくれて何となく幸せ。

ベランダのエノキで1匹だけ元気に育っていた越冬明けのオオムラサキの幼虫が、無事蛹化、羽化しました。 国蝶オオムラサキが自然の中で生きていくには、エノキの大木と樹液の出るクヌギなどが林立する深く湿った森が必要。つまり、オオムラサキがたくさん生…

今年も懲りずにニジュウシトリバを羽化させました。野外に比べて撮影がめっちゃ楽なので。

今年も24本の羽根を持つニジュウシトリバ(マダラニジュウシトリバ)を羽化させるのに成功。野外でニジュウシトリバの成虫を撮影するのは、なかなか難しい(今年は3匹も目撃したのにすべて撮影に失敗)。なので、自宅で羽化させて、室内でじっっくり撮影…

森上、林両氏による新著「昆虫と食草ハンドブック」は写真と情報がめっちゃ豊富で満腹感はんばない。

虫友で昆虫写真家の森上信夫氏から「昆虫と食草ハンドブック」(森上信夫、林将之著、文一総合出版発行)を献本していただきました。 虫の専門家と植物の専門家がタッグを組んだだけに、ハンドブックとしては信じがたいほど写真と情報が豊富で、満腹感がはん…

オトシブミ、チョッキリのメスの産卵、揺りかご作りは大仕事。オスは傍観どころか邪魔することも

千葉市の公園では、オトシブミ、チョッキリのカップルの恋愛が花盛りでした。メスは交尾、産卵、幼虫のための揺りかご作りなどで大忙しでしたが、オスの興味は交尾のみ。 メスの近くにいても、たいていは傍観しているだけで、作業を手伝う気は全くないようで…

カラフルなシロシタホタルガの幼虫を探すには植樹から。でもサワフタギって分かりにくい。

シロシタホタルガの幼虫、今年も千葉市の公園で健在でした。シロシタホタルガを見つけるためには、まず食樹のサワフタギを見つけなければなりません。でも、サワフタギって、あまり特徴がなくて、識別しにくいですよね。 シロシタホタルガの幼虫、今年も千葉…

こんな地味でも一応スプリングエフェメラルに入るミヤマセセリ。田園都市線青葉台付近ではまだ健在。

ミヤマ(深山)の名を持ちながらも、結構都市近郊でも見られるミヤマセセリ。先週、田園都市線の青葉台駅周辺の公園で見つけました。 地味なセセリチョウですが、一応春にしか見られないスプリングエフェメラル(春の儚い命)の一員なので、春に1匹でも見つ…

水元公園で大判、小判がザクザク。何のことかと思ったら、オオバンとバンのことです。

葛飾区の水元公園は、毎年のように大判、小判が見つかります。花咲かじいさんの童謡のようですね。 金貨が埋まっていると思って、一攫千金を狙う人々が押し寄せたら大変なので、訂正します。大判は鳥のオオバンのこと。小判は鳥のバンのことです。 オオバン…

遊び人(鳥)のジョウビタキ。車の窓を滑り台に、小一時間遊びまくり。

人なつっこくて、遊び好きの野鳥と言えばヤマガラが有名ですね。でも先日皇居周辺で遊びまくっていたのはジョウビタキのメス。 駐車中の乗用車の窓を滑り台代わりに使って、飽きもせず、ずっと遊んでいました。30分ほど眺めて、時々写真を撮っていたのですが…

無料で多摩動物園の動物が(ちょっとだけ)見られる多摩丘陵かたらいの道。キノコムシの集団越冬も

節分の頃に、多摩丘陵かたらいの道を歩いてきました。平山城址公園から多摩テック跡地の横を抜けて、多摩動物園の脇の散策路へと続く道です。ここからは、ちょっとだけですが、多摩動物園の動物たちを見ることもできます。フェンスに目隠しみたいなものが貼…

冬の暇つぶしに、今日もまたクワエダシャクの越冬幼虫探し。4連やⅩポーズ?も。

昆虫趣味の冬は暇ですね。なので、暇つぶしについ、今日もまたクワエダシャクを探しに。 おっ、1匹いました。でもよく見ると、枝擬態のクワエダシャク幼虫のすぐ下に、枝と並行に張り付いたのがもう1匹。 枝擬態のクワエダシャク幼虫。よく見るとすぐ下に…

「はやにえ」にされたトゲナナフシ。極寒の中でも虫を探す懲りない人々。

極寒の1月中旬、昆虫写真家の森上信夫さん(最近は荻野目洋子さんと共演でバラエティー系にも進出)と、イモムシ専門家の井上けいこさんを誘って千葉の公園で虫探し。「寒いのは嫌だ!」とごねていた森上氏も、タテジマカミキリの極秘の越冬場所を教えると…

今冬のムラサキツバメの越冬集団。自己最高記録更新か。

川崎市の公園でムラサキツバメの越冬集団を見つけました。シロダモ(たぶん)の木のちょっと高い場所だったので、あまりいい写真は撮れなかったのですが、30匹近くいるようです。昆虫記者が見つけた集団としては、過去最高記録かもしれません。近くを飛ん…