虫撮る人々

地球は人間の所有物と思ったら大間違い。虫も獣も鳥もいる。昆虫記者の私的ブログです。

2015-01-01から1年間の記事一覧

真冬の昆虫押しくらまんじゅう

時事ドットコムの「昆虫記者」更新しました。今回は「冬の昆虫押しくらまんじゅう」であたたまって下さい。 テントウの押しくらまんじゅうです。見ているだけでポカポカしてきますね。 秋ヶ瀬公園で、好みの色柄のものばかりを集めてつくったテントウのAK…

和やかな昆虫試食会・タガメはラフランスの香り

昆虫料理研究家の内山昭一さん主催の昆虫料理試食会。いよいよ、調理と会食です。皆様も、クリスマスディナーに一品、昆虫料理を添えてみてはいかがでしょうか。料理の幅が広がり、食卓の楽しさがグッと増すことでしょう。、 タガメは何といっても、香りです…

クリスマスイブは昆虫料理がお勧め

クリスマスも近いある日、昆虫料理研究家の内山昭一さん主催の「昆虫料理試食会」にお呼ばれしてきました。 きっかけは、「昆虫食の記事を書くことになった」という同僚のうら若き女性記者からの相談でした。聞いてみると「セミもコオロギも食べたことがない…

ウラナミシジミの死滅拡散②

「死滅拡散」とは、何と悲しい響きでしょう。年を取ると感傷的になります。でも、晩秋に見つけた卵から、家の中で累代飼育すれば、死滅拡散の呪縛から逃れることができるかもしれません。 しかし、野望は潰えました。3匹の幼虫のうち、蛹化できたのは2匹。…

ウラナミシジミの死滅拡散①

11月下旬でも、まだまだ元気なウラナミシジミ。秋ヶ瀬公園でも、立派な個体がたくさん飛んでいました。でもは関東の大半の地域では越冬できないとのこと。秋ヶ瀬のウラナミシジミも死滅拡散なのでしょうか。 11月15日には、東京・江東区の木場公園で…

ミヤマカラスアゲハ冬型?

昆虫文学少女麻由子ちゃんのお母さんからいただいたミヤマカラスアゲハの幼虫は、順調に成長し、蛹になりました。が、何ということか、先日の小春日和に1匹が羽化ししてしまいました。 きれいな春型になるはずなので、春まで大事に育てて下さいと頼まれてい…

ヒメアカタテハのお宅訪問

秋も深まってきたというのに、秋ヶ瀬公園のヒメアカタテハはやたら元気です。ヨモギが生い茂る土手を、ビュンビュン飛び交っていました。 ヒメアカタテハとキタテハです。 ヒメアカタテハとナナホシテントウ ヨモギはヒメアカタテハの幼虫の食草。緑のヨモギ…

ヒメジュウジナガカメムシも群れるのが好き

秋ヶ瀬公園ではもう一つ嬉しい出会い。ヒメジュウジナガカメムシの越冬準備の大集団にやっと出会うことができました。 ガガイモの仲間に集まるらしいのですが、秋ヶ瀬ではガガイモを見たことがないので、意外な出会いです。 ギシギシの葉の上にまず一匹。 一…

賢い秋ヶ瀬のアカスジキンカメ。団子で集団越冬

昨日は久々の晴天の土曜、虫見日和でしたね。というわけで、繰り出した秋ヶ瀬公園。アカスジキンカメムシの終齢幼虫が、メタセコイアの大木に山ほどいました。 メタセコイアは近年、都心の公園の定番樹木になっていますが、日本に入ってきたのは1941年と…

昆虫記者更新、ビワハゴロモとヤモリの密会現場に潜入

時事ドットコムの「昆虫記者探訪」更新しました。新ボルネオ虫紀行の続編、今回はセピロックの夜の森で、華麗なビワハゴロモと醜悪なヤモリの密会疑惑に迫ります。

シラミだって虫なんです

アルゼンチンの虫ガール知佳さんから、楽しくもあり、恐ろしくもある衝撃の「シラミ」の報告です。昔は誰もが、血を分け合って親密なお付き合いしていたシラミですが、最近はお会いしたこともないし、噂も聞かないという人が多いのではないかと思います。「…

おしゃれ度の高いシャクガたち

高尾山口駅周辺の秋の昆虫観察会。今回は、蛾の中でも、おしゃれ度の高いシャクガにこだわってみました。 折れ線グラフを思わせるビロードナミシャクです。心電図とか、株価乱高下の図にも見えます。 直線的なビロードナミシャクに対し、より流動的な波しぶ…

秋の蛾、見栄えのいい順に

高尾山口駅周辺の秋の昆虫観察会。蝶はだんだん少なくなってきましたが、蛾はまだまだ健在です。 蛾はあまりにも種類が多くて、同定も面倒なので、ある程度見栄えがいいのだけを撮ることにします。蛾屋への道は遥かに遠いです。 秋のヤママユ系と言えば、わ…

地獄のゴマントン洞窟で天上のビロードタテハ

animals and insects of kinabatangan ⑦ 名残惜しいキナバタンガンの旅もいよいよ最後。サンダカンの町への帰途、送迎のミニバスはゴマントン保存林に、ちょっとだけ寄っていくことに。 ゴマントンは中華料理の高級食材「ツバメの巣」が採れる洞窟群で有名。…

アルゼンチンのツノゼミ。虫の季節はすぐそこに

単身アルゼンチンのフォルモサ州に乗り込んだ瀬戸山さんから、久々の便りです。 言語や習慣の壁に加えて、シラミに襲われ、サシガメに刺され、部屋にはサソリが侵入してくるといった試練が怒涛のように押し寄せ、波乱万丈の日々のようですが、アルゼンチンは…

リンゴドクガ幼虫は可愛い悪役

モヒカン頭にサングラス。いかにも悪役の風貌のこの毛虫は誰。 その正体は、リンゴドクガ。やっぱり悪役の毒蛾だったんですね。でも、実はリンゴドクガは、毒はないらしいです。それに、お尻にちょこんと付いた赤い毛の束がリボンのようで、可愛らしいと評判…

シャチホコガ幼虫、日本では怪物、海外ではロブスター

高尾山周辺での昆虫観察会。イモムシ毛虫も大歓迎の心の広い観察会です。 しかし、シャチホコ蛾系の幼虫は、イモムシとも毛虫とも違う、別種の生き物のようです。。 マメ科と思われる雑草が生い茂る草原。緑の草の中に、茶色の異様な物体が。ヒメシャチホコ…

パンツ一丁、大胆ポーズのテングザル

いくぜボルネオ虫紀行 animals and insects of kinabatangan ⑥ キナバタンガン川での2日目夕方のクルーズ。またまた象の群れ発見です。 3匹鼻を寄せ合ってポーズ。「ハイ、チーズ」って感じです。こいつら、本当に野生なのか。あまりにもサービス精神が旺…

涙目コンテスト

高尾山での秋の昆虫観察会。今回は涙目コンテストです。 秋になるとカマキリは、子孫繁栄のためバッタを食べて、食べて、食べまくり、卵を産みます。 晩秋になると、バッタの種類も減ってきますが、成虫越冬するツチイナゴは今が盛り。幼虫と成虫が入り乱れ…

超絶蟻擬態のホソヘリカメムシ

10月18日の昆虫観察会。メンバーは、昆虫写真家の森上信夫氏、必殺昆虫仕事人のI嬢、昆虫文学少女麻由子ちゃんのお母さん(麻由子ちゃんは中間テスト追い込みで欠席)という、いつもの達人たち。大混雑の高尾山口駅で待ち合わせという、向こう見ずな計…

キバラヘリカメムシの平凡な生活

秋はカメムシ。マユミの木と言えば、キバラヘリカメムシです。何本かマユミの木を見て回れば、ほぼ確実に見つかる、どうということのないカメムシですが、この黄色のお腹が、なかなか絵になるんです。ありきたりの虫を魅力的に撮る。これって、虫撮りの技量…

アカスジキンカメの華麗なる生涯

秋はカメムシの季節でもありますね。カメムシが増えるわけではありませんが、ほかの虫が減っていく中で、成虫越冬、幼虫越冬が多いカメムシが、突然大きな存在感を示すというわけです。 今回はアカスジキンカメムシ。といってもまずは卵です。葛西臨海公園で…

ハナカマキリ!ビワハゴロモ!サンヨウベニボタルまで登場

昆虫文学少女、新井麻由子ちゃんのボルネオ・キナバル公園探検の最終回です。 お借りした写真をスクロールしていると、な、な、なんと、ハナカマキリが写っているではありませんか。昆虫園でも、博物館でもなくて、ボルネオの自然の中のハナカマキリです。こ…

秋風に乗って戻ってきたアサギマダラ

夏場は高原に居たアサギマダラが、秋風に乗って東京郊外の低山地に戻ってきました。ほとんどのマダラチョウは南方系なのに、アサギマダラは涼しい気候が好き。関東では11月初めまで、その姿を目にすることがあります。 アザミの花とアサギマダラ。絵になり…

秋は丸々太ったイモムシの季節③クロメンガタスズメ、ホシホウジャク

郊外の家庭菜園の近くを歩いていたら、トマトの葉にしがみついた巨大なイモムシが路上に放り投げてありました。踏みつけられたような跡もあって、瀕死の状態です。 なんと、あの美しきクロメンガタスズメの幼虫ではありませんか。西日本が本来のテリトリーの…

秋は丸々太ったイモムシの季節②キイロスズメ、ダイミョウセセリ

アケビコノハの幼虫のいたフェンスには、ヤマイモ系の雑草も絡みついていました。ヤマイモ好きの巨大イモムシと言えば、キイロスズメですね。 葉っぱをかき分けると、ドドドーン。キイロスズメは、イモムシらしいイモムシです。でも芋と呼ぶにはあまりにも肉…

秋は丸々太ったイモムシの季節①アケビコノハ

食欲の秋。焼き芋が美味しい季節です。野山では、カブトムシがいなくなり、セミが息絶えましたが、イモイモ君たちは丸々太って食べごろ、ではなくて撮りごろです。 一番見つけやすいのは、公園、駐車場などのフェンス。掃除が行き届いたきれいなフェンスは最…

暇つぶしに付近の村を散策

いくぜボルネオ虫紀行 animals and insects of kinabatangan ⑤ キナバタンガンでの2日目の午後は、団体行動で付近の村の散策。アニマル・ウォッチング・クルーズの合間の暇つぶしのようなものなので、あまり見るべきものはありません。 なにせ、ガソリンス…

昆虫文学少女、キナバルへ② ナナフシ好きに捧ぐ

麻由子ちゃんと言えば、やっぱりナナフシです。同じボルネオの同じキナバル公園でも、誰が探すかで、見つかる虫が、全然違います。麻由子ちゃんの目で探すと、擬態の名手であるはずのナナフシの姿が次々に暴かれていきます。 熱帯ならではの苔に擬態したよう…

昆虫文学少女、キナバルへ①

先日、日比谷公園内のおしゃれな店に集まったのは、あまりおしゃれでない昆虫愛好家の面々。 今年は、全員が、さまざまな季節にボルネオのキナバル公園に行くというボルネオフィーバーの年だったので、自慢たらたらのボルネオ報告会を開こうということになっ…