虫撮る人々

地球は人間の所有物と思ったら大間違い。虫も獣も鳥もいる。昆虫記者の私的ブログです。

2014-09-01から1ヶ月間の記事一覧

アカスジキンカメ・フィーバー

虫の少なくなるこれからの季節、成虫や幼虫で越冬するカメムシがスター級の扱いになります。 中でも楽しいのが、アカスジキンカメ。今頃はいろいろなステージを一度に見られてお得。 虫塾の塾長でもあられるブログ「虫目で歩けば」管理人の鈴木海花さん、昆…

赤いシリーズ、今回はアカハネナガウンカ

裏高尾の散策路。アカイロトリノフンダマシの次の「赤いシリーズ」は、アカハネナガウンカ。 ススキ原を歩いていると、あっちからも、こっちからも、オレンジのアブラムシみたいなのが、次々に飛び立ちます。よーく見ると変な顔。そうです、アカハネナガウン…

アカイロトリノフンダマシ、略して赤フン

裏高尾の散策路で、赤フン発見。赤いふんどしが干してあったわけではありません。アカイロトリノフンダマシ、略して赤フンです。 最初は、羽化不全のシロホシテントウかと思いましたが、裏側から見ると、確かにクモです。 手のひらに乗せてみました。大きさ…

浜離宮・秋の花見de虫見②

秋の浜離宮は、萩の花も満開。関東では秋にならないと見られないウラナミシジミ。秋の使者ですね。花だけでなく、虫にも秋を感じられるって、何だか得した気分です。 花の間には、アオドウガネ。最近都心で急増している都会派の虫ですね。 足元には、イボバ…

浜離宮・秋の花見de虫見

秋の浜離宮はコスモス満開。人もいっぱいですが、虫もいっぱい。 園内にはタブノキが多いので、ここの花畑の名物はアオスジアゲハです。花の上には常連のミツバチとコアオハナムグリ。 アブラムシがびっしり付いた茎には、ナナホシテントウ。アブラムシを主…

オジロアシナガのゴ~~ル!

多摩川の河川敷。クズの茂みは、オジロアシナガゾウムシとコフキゾウムシの憩いの場ですね。 クズの茎にゴール(虫こぶ)があれば、中にオジロアシナガゾウムシの幼虫がいる可能性もあるらしいです。 パキッと割ると、中に白いウジウジした虫が。これがオジ…

遅れ馳せギンイチモンジセセリ

滝山公園から対岸に移って、河川敷を歩きます。 この辺りの多摩川の風景は、別の国、あるいは別の惑星のような、不思議な様相を見せます。 なんと、こんなところに、ギンイチモンジセセリ。でも、全然ギンイチに見えないですね。きれいな銀色の筋が見られる…

カブトムシ山に帰る

今回紹介するのは、「カブトムシ山に帰る」。小学校高学年の作文コンクール課題図書なので、お子さんをお持ちの家庭では、ご存じの方も多いでしょう。最近野山で見かけるカブトムシが小さくなっているのはなぜか。謎解きをしながら、自然への知識を深めてい…

過ぎゆく夏のチョンギース

滝山公園から多摩川の河川敷側へ下ると、東京とは思えない田園風景。牛舎もあって、畑の香水のかぐわしい匂いが。 河川敷の草原はバッタ天国。一番威厳のあるのは、やはりトノサマバッタですね。 キリギリスもたくさん鳴いています。一匹自宅に持ち帰り、「…

これぞ肉食、ツノトンボの幼虫

田舎のコンビニの明かりによく飛んでくるツノトンボ。あまり食指が動く虫ではありませんが、その幼虫はどうしても見たい虫の一つでした。 肉食系の虫は色々いますが、ツノトンボの幼虫ほど、肉食を強く印象付ける姿の虫は少ないでしょう。 卵から孵化して日…

八王子の美女、ビジョオニグモとスケバハゴロモ

八王子の滝山公園。城跡からは、ゆったりと流れる多摩川が見渡せます。 多摩川はここで秋川と合流します。 公園の入り口では、美女が待っていました。ビジョオニグモです。色白の丸顔に見える腹部が、美女っぽく見えるらしいです。現代の美女の基準からは外…

トイレの壁を飾るオオミズアオ

横浜つながりの森、優曇華の花の効果はさらに継続。 ナミハンミョウの小道の先には小さなトイレ。森の中にトイレがあれば、必要に迫られていても、いなくても、必ず入ってみるのが虫好きの妙な癖ですね。 すると、トイレの壁には、オオミズアオ。これだから…

虫の呼び名事典

今回紹介するのは、昆虫写真家の森上信夫さんによる「散歩で見つける虫の呼び名事典」。森上さんから、なんと手渡しで献本していただいた嬉しい一冊です。 「散歩で見つける」ということで、身近な種が多いのですが、森上さんの「さすがプロ」の技で、写真の…

ナミハンミョウ、立てば芍薬座れば牡丹?

横浜つながりの森、優曇華の花が引き寄せる幸運の虫はまだ続きます。 木漏れ日が差す小川沿いの道。これはもう、絶対にナミハンミョウのいる環境です。 案の定いました。それも次から次へと、数え切れないぐらい。これだけいれば、接写できるぐらい近づいて…

アミメクサカゲロウと優曇華の花

「横浜つながりの森」は横浜市最大という広大な緑地です。私がよく行く金沢自然公園も、その一角に過ぎません。縦走できる体力はないので、今回はいつもと違う方面から攻めてみました。 「おっ、優曇華の花」。縁起をかつぐ昔の人は、これを見ると「何か幸運…

昆虫記者更新です。42話は「昆虫写真家になりたい貴方へ」

時事ドットコムの「昆虫記者のなるほど探訪」更新しました。第42話は ◎昆虫写真家になりたい貴方へ =森上信夫氏に聞くプロへの道= です。 私が憧れる昆虫写真家の一人、森上さんは子供向け写真絵本ながら、昆虫本の名著とされる「虫のくる宿」で有名です…

毛並みのいいコイチャコガネ

コイチャコガネは毛並みの良さが自慢です。 拡大してみると、なるほど見事な毛並みです。 今回、狭山で初見の虫は、このニイジマトラカミキリ。 ミヤマアカネ。サーモンピンクの縁紋は♂ですね。一番きれいなアカネと言われるのも納得です。 白い縁紋のミヤマ…

ヤマイモハムシの悲劇

狭山でヤマイモハムシを撮っていたら いつものように、ポトリと落下したのですが、かわいそうなことに落ちた先がジョロウグモの巣。 しかし、どんな惨劇の瞬間でも、カメラを向けなければいけないのが記者というものです。 助けてくれーと叫ぶヤマイモハムシ…

カナムグラを食べるキボシカミキリ?

最近キボシカミキリがカナムグラを食べているところを目撃しました。それも1匹ではなく、5、6匹が群れで。1匹の変わり者が、たまにいつもと違う料理が食べたくなったというわけではないようです。 ちょっと飛んで行けば、桑の木もある自然豊かな場所なの…

追憶の宮崎・キオビクビボソハムシ

九州に多いトゲトゲと言えば、タケトゲハムシ。「宮崎に来る機会は、もうないかも」。ということは、タケトゲハムシも見納めかも。もっといい写真撮っておけばよかった。 実家の庭にいたハムシがもう1種。クビボソハムシの中では一番可憐なキオビクビボソハ…

ジャコウアゲハ対ホソオチョウ、果てしなき戦い

久々の狭山丘陵。ウマノスズクサが生い茂る草原に、1匹のジャコウアゲハ。 花から花へ、ではなくて、ウマからウマへ。次々に卵を産み付けていました、 写真を拡大してみると、お尻の先に卵が見えてます。 産み立てほやほやの新鮮卵です。 生まれたてほやほ…

世界の美しい虫

昆虫記者の役得、虫本の献本が次々に。こんないいこともありますから、まだまだ人生捨てたものではありません。 今回紹介する虫本は「世界の美しい虫」。虫好き男性が、虫好き女性に贈るのに絶好の写真集です。でも、虫好き同士のカップルなんて、希少種で…

小網代の森、勝手に昆虫生息調査

三浦半島に、自然たっぷりの新しい散策コースが開設されました。その名は「小網代の森」。長さ1キロほどの小さな川の源流の森から、湿地帯を通り、海岸の干潟まで、短時間で多様な風景が楽しめます。こうした川の流域全体が自然のままの状態で残された森は、…

虫目のススメ、虫目で歩けば

昆虫記者をやってきて良かったことの一つ。それは、最近、虫本の献本がたくさん届くようになったこと。 今回紹介するのは、鈴木海花さんの「虫目で歩けば」「虫目のススメ」です。 海花さんは、図鑑でもない、写真集でも写真絵本でもない、「見て楽しく、読…

宮崎の夏の思い出・果樹園を食い荒らす虫たち

主を失った宮崎の果樹園。ほったらかしになった桃の木は昆虫天国になっていました。 桃にかぶりつくカブトムシ。 桃汁に舌なめずりするゴマダラチョウ オオヨツスジハナカミキリまで、桃の香りに引き寄せられてきました。 イチジクの木をかじるクワカミキリ。…

フィールドガイド 日本のチョウ

昆虫記者をやってきて良かったことの一つ。それは、最近、虫本の献本がたくさん届くようになったこと。 今回紹介するのは、日本チョウ類保全協会が編集した「フィールドガイド 日本のチョウ」です。 かなり以前に、出版記念のイベントでいただいた本ですが、…

毎日一匹カブトムシ

金沢自然公園のその他の虫たちです。 以前スジクワガタのカップルがいたクヌギの木。今回は♀だけになっていました。格好いい♂は夏の自由研究の昆虫標本になってしまったのかもしれません。♀はスジクワガタの名に恥じず、鞘翅にしっかりした筋があります。 一…