虫撮る人々

地球は人間の所有物と思ったら大間違い。虫も獣も鳥もいる。昆虫記者の私的ブログです。

梅雨時の高尾で毎年会いたい恋人はオオトラフコガネ

 梅雨時の高尾で毎年どうしても会いたい恋人と言えば、やっぱりオオトラフコガネ(オオトラフハナムグリ)ですね。妻子持ちの昆虫記者にとっては、恋人というより愛人ですね。妻との行事があっても、すっぽかして会いに行ってしまう相手です。

 なにせ、発生時期が短くて、梅雨と重なるので、週末虫ウォッチャーの身では会えるチャンスは年に1度か2度。なかなか会えないと、かえって恋心は燃え上がりますよね。

 とか言っても、出会えるのはほとんどがオスです。ということは、恋人と言うのはLGBTのGということになります。目立つところにいるのはたいていオスで、しかも、これぞオオトラフという美貌を持っているのもオスなのです。先週末は3匹見つけました。

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高尾のオオトラフコガネ。やっぱり美しい。

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前から見たオオトラフコガネ。ヒゲが凛々しいですね。

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横から見たオオトラフコガネ。ちょっと太めな感じもなかなかセクシー。

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後ろから見たオオトラフコガネ。黄色いパンツも見どころの一つ。

 ではメスはどんなでしょうか。気になりますか。それでは、2年間に撮ったメスの写真を紹介しましょう。何だかがっかりですね。マンションを買ってあげたい愛人とは、とても言えません。やっぱりオオトラフに関しては、LGBTの道を選ぶしかないですね。

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2年前に撮ったオオトラフコガネのメス。

 

梅雨時が見ごろのアジサイを切り落としまくる花泥棒の正体は、アジサイ・チョッキリことシロオビアカアシナガゾウムシ

 楽しい、楽しい裏高尾。今頃の季節はとりわけ昆虫濃度が高いので、余裕のある時間設定が必要です。見る虫すべて写真に撮っていると、あっという間に日が暮れます。梅雨時の好天の週末なんて、1、2度しかないかもしれないので、早朝から出かけましょう。

 

 12日の高尾はまずますの好天でした。虫は盛りだくさんだったのですが、梅雨時ということで、まずは梅雨にふさわしい、と言うか梅雨時のアジサイ鑑賞の楽しみを台無しにする悪名高き虫、シロオビアカアシナガゾウムシ(漢字にすると白帯赤足長ゾウムシ)からです。。名前が長すぎですね。その割に、小さくて地味ですが、その悪行はかなり世に知られています。

 なにせ別名がアジサイ(紫陽花)チョッキリ。梅雨時が見ごろのアジサイを、何が気に入らないのか、何が不満なのか、きれいな花が咲いていたり、可憐なつぼみが付いていたりするところから、10センチ、20センチ下のところで茎をチョッキンしてしまうのです。自らの姿があまりに地味なので、きれいなアジサイの花に嫉妬しているのでしょうか。

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紫陽花の茎の上で交尾中のシロオビアカアシナガゾウムシ

 何十もの茎がチョッキンされていると、花泥棒の仕業かと思って憤慨する人もいるかも。でもアジサイ・チョッキリは、アジサイの花には何の興味もありません。チョッキンする目的は産卵、子孫繁栄です。チョッキンしたすぐ下に産卵痕が見られます。

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ゾウムシによって上部がすべて刈り取られたアジサイ(たぶんタマアジサイ)。これでは花は期待できない。

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紫陽花の茎の刈り取られら部分のすぐ下にはシロオビアカアシナガゾウムシの産卵痕跡

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花泥棒だとしたら、ひどい手口ですね。犯人は昆虫記者ではありません。写真を撮っていたので、疑われたかも。

 

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こんな風に咲き誇るはずだったのに(鎌倉市で撮影)

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花泥棒の犯人は、犯行現場のすぐ近く。アジサイの茂みの中にいました。

 たぶん、花の咲く部分を切り落とすことで、その下の茎に栄養がたまり、その栄養で幼虫が丈夫に育つのでしょう。キクスイカミキリが産卵箇所の上の菊やヨモギの若芽を枯らすのと同じですね。まさに親心ですね。でも、花好きの人々に、そんな虫の親心が分かるはずもない。

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交尾中のキクスイカミキリ(先日狭山で撮影)

キクスイカミキリの産卵行動は過去記事を参照下さい。

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 アジサイ・チョッキリは時々、チョッキンの犯行現場のすぐ近くで、せっせと交尾していたりするので、花好きの人が見たら腹が立つでしょう。でも、よほどの虫好きの花好きというレアな人々でない限り、アジサイ・チョキリの存在に気付くことはないでしょう。

 シロオビアカアシナガゾウムシの食樹がたまたまアジサイだったというだけで、花好きの恨みを買うことになったのは、不幸なめぐりあわせと言うほかありませんね。

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今回の写真は暗くて分かりにくいので、かなり以前にとったシロオビアカアシナガゾウムシの写真です。

 このシロオビアカアシナガゾウムシ(名前長すぎ)に姿も生態もよく似たゾウムシに、ホホジロアシナガゾウムシというのがいます。でもこちらは、チョッキンする植物が、どうでもいい雑木のヌルデなので、だれからも敵視されません。ホホジロアシナガゾウムシの産卵行動については、過去記事を参照ください。

 

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 高尾は知っていても、裏高尾は知らないという人も多いと思うので、裏高尾の行き方を簡単に紹介します。裏と言っても、裏社会とか裏口入学とか、悪い意味の裏ではありません。ちゃんと、裏高尾町という町名があるのです。高尾山の裏側の町ですね。表高尾のような一大観光地ではないので、いつもすいている虫撮り街道です。表と違ってケーブルカー、リフトはないので、高尾駅からバスか徒歩で行きます。小仏行きのバスで終点の小仏まで行く人が多いですが、小仏から先は、ほぼ表高尾なので、のんびり虫旅なら駅から歩くのがいいですね。蛇滝口までの散策路もかなり昆虫濃度が高いです。蛇滝口から日影沢までは、少し車道を歩かないといけないのが、ちょっと残念。ここも散策路を作ってほしいです。木下沢の道は延々と続くので、駅から歩くとかなり疲れます。木下沢だけを目指すなら、日影までバスで行くのがいいですね。

葛西臨海公園の海辺にキアゲハがいる訳は、ハマウドが人参と同じセリ科だから

 葛西臨海公園の海辺には、あのシマシマ模様がかわいいキアゲハの幼虫がいます。キアゲハの幼虫と言えば、ニンジン畑で探すのが定石ですよね。なのになぜ、海辺にいるのか。それは、海辺に生える巨大植物のハマウドが、ニンジンと同じセリ科の植物だからです。

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ハマウドのある海辺にはキアゲハがいる

 このハマウドは、時には大人の背丈を超えるほど巨大に成長します。なので、ハマウドがあれば、キアゲハの幼虫は餌に全く困らないのです。山野に多いシシウドやノダケよりずっと大きいです。まさにウドの大木ですね。でも食用になるウドとは全然違う種類のようです。ウドはウコギ科で、タラの芽のタラノキと同じ仲間なので、キアゲハ幼虫の餌にはなりません。

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これが葛西のハマウド。キアゲハの幼虫の存在は、セリ科の証拠。

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ディズニーランドを遠景に撮ったハマウド。絵になりますね。

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このハマウドにはキアゲハ幼虫が10匹以上いました。

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毎年この姿が楽しめるよう、貴重な葛西のハマウドを守りたいですね。

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この太い茎がハマウドの巨大さを物語っています。

 以前の葛西にはハマウドがもっと多かった気がするのですが、残念なことに最近は数えるほどしか目にしません。大きくて邪魔な雑草なので、刈り取られてしまうのかも。「あのかわいいキアゲハ幼虫の餌なんですよ」と訴えても、負け犬の遠吠えか。都内では結構めずらしいし、立派な姿の植物なので、是非保護してほしいものです。

 

 

梅雨時の楽しみのカタツムリには右巻きと左巻きがあるって、知ってっても何の役にも立たない

 明日は関東も大雨らしいです。とっくに梅雨入りしていると思っていたら、関東はまだらしいので、明日こそ梅雨入り宣言かも。

 

 と言うことで、雨の日の楽しみのカタツムリ探しです。ただ探すだけでは芸がないので、ここで一つ、虫好きならたいてい知っているうんちくを一つ。ほとんどの巻貝は右巻きで、カタツムリも例外ではなく、たいていは右巻き(渦巻きを正面から見ると時計回り)です。でも、関東地方などにはヒダリマキマイマイという、左巻き(反時計回り)の変わり者のカタツムリがいるのです。それも大型で目立つし、結構数も多い。

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これは先日埼玉で見つけたヒダリマキマイマイ。正面から見ると渦巻きが反時計回りですね。貝の開口部が左側に来ます。

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大型のカタツムリの中では一番多く見かけるミスジマイマイは右巻き。渦巻きが時計回りになってますね。

 そんなこと知ってたって、なんの役にも立たない、と思う人も多いでしょう。確かに、役に立ちそうにないですね。でも、カタツムリって、結構女子に人気じゃないですか。ということは、雨の日の相合傘デートの時に、アジサイの葉の上なんかにカタツムリを見つけて、「ねえねえ、知ってる?。カタツムリって右巻きと左巻きがあるって。左巻きの貝って珍しいから、四葉のクローパーみたいな幸運のご利益があるかも」なんていう会話ができるかも。

 

 そして、たまたまヒダリマキマイマイを見つけたりしたら、「うわー、ラッキー!。神様が二人の愛を祝福してくれてるのかも」なんて、愛の告白をするのもいいでしょう。(先に紹介した通り、関東では結構ヒダリマキが多いので、こうなる確率は高い。先にヒダリマキを見つけておいて、現場に仕込んでおく手もあり)。

 

 でも、相手の女子がカタツムリに全く興味を示さず、「何つまらないことではしゃいでるの。ばっかじゃない。あんた、つむじが左巻きなんじゃないの」とか言われても、昆虫記者は責任を取りません。

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晴れの日のヒダリマキマイマイ

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晴れの日のミスジマイマイ(右巻き)。

 ちなみにつむじが左巻きだと、つむじ曲がりのひねくれ者、変わり者とか、よく言われますが、日本人は特に左巻きの人が多いらしいので気にすることはありません。

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以前撮った東京のヒダリマキマイマイです。

 

厳しい冬を乗り切り、最晩年に鮮やかな青い姿に変身するホソミオツネントンボ。人間の女性なら、美魔女のような存在ですね。

 成虫越冬した虫はたいてい、子孫を残したら春から初夏にかけて、色落ちしてボロボロになって、死を迎えます。悲しいですが、それも自然の掟ですね。ところが、成虫越冬した後に、美しいカラフルな姿に変わる掟破りの虫がいます。ホソミオツネントンボです。人間の女性でいえば妖しい美魔女のような存在ですね。でもホソミオツネントンボの場合は、特にオスの青色が鮮やかです。

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冬を越して、地味な茶色から鮮やかな青へと変身するホソミオツネントンボ

 8月ごろ羽化した新成虫は茶色です。その目立たたない茶色の姿のまま、木々の小枝につかまって冬を越します。そして春を迎えると、茶色の体色が鮮やかな青に変わるのです。劇的ですね。こんな虫は、ほかにいないのではないかと思います。

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真冬のホソミオツネントンボはこんなに地味。まるで枯れ枝のようにじっと動かない。

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いると信じて探さないと絶対見つからない冬のホソミオツネントンボ

 成虫の寿命は1年ぐらいのようなので、成人した後、老年期、最晩年に入って、美貌に拍車がかかるという、不思議な人生、虫生ですね。寄る年波ともとに近年容姿の劣化が著しい昆虫記者としては、うらやましい限りです。

 

 トンボは特に好みの虫ではないのですが、このホソミオツネントンボにだけは強い思い入れがあるのは、こうした波乱のドラマのせいでしょう。

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毎年ホソミオツネントンボの越冬を観察している公園

 

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夏のホソミオツネントンボは、森に近接した田んぼに多い。

 

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冬の姿を知っているだけに、この青が一層目にしみて、感動の涙が流れます(嘘)。

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 今回訪れたのは、毎年のように越冬を観察している公園です。ここは森の周囲に田んぼが広がっていて、ホソミオツネントンボにとっては絶好の環境です。森で冬を越した後、水が張られた田んぼで、早苗の中で恋と産卵の季節を迎えるのです。こういう環境、昔は東京でもたくさんあったんだろうなと、つい昔の風景に思いをはせてしまいますね。

イチモンジチョウの越冬幼虫を見つけるのは至難の業?

 もう初夏だと言うのに、今頃イチモンジチョウの越冬幼虫の話です。単に怠けてアップし忘れていたのです。そしてあまりにも地味で目立たない越冬姿なので、時機を逸するとアップする気力が失せてしまったのでした。でも先日、昆虫写真家の森上信夫さんとご一緒した近場の虫撮りで、イチモンジチョウの終齢幼虫に出会ったので、この機会を逃すと、もはや永遠にアップできないと思い、意を決して(と言うほどではないですが)アップすることに。

 

 まずは、越冬のための家づくりです。食草のスイカズラ(忍冬)の葉に切れ込みを入れて、下の方を筒状に巻いて、その中で寒さをしのぎながら越冬します。

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越冬用の家作りに励むイチモンジチョウの若齢幼虫

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 これ見つけるの結構大変なんです。何年も探していて(バカですね)昨年11月に多摩丘陵でやっと見つけました。イチモンジチョウは珍しい蝶でも何でもないし、越冬幼虫は超地味だし、こんなの探している人はよほどの暇人ですね。

 

 忍冬の葉を巻いた中で、冬を忍ぶというのは、俳句のようで風情がありますね。忍冬というのはスイカカズラから作る生薬の名でもあるようです。ちなみにスイカズラの名は、花を下から吸うとおいしい蜜が味わえるからとか。さらにちなみに、英語名のハニーサックル(honeysuckle)もたぶん、蜜を吸うという同じような意味から来ているのでしょう。こういう知識を振りかざす「うんちくオヤジ」は、誰からも好かれません。

 

 越冬態勢の幼虫がなかなか見つからないのは、スイカズラが多すぎることが一因でしょう。これは超普通種のヤマトシジミの幼虫を、野原のカタバミで見つけるのが難しいのと一緒ですね(と言っても誰からも共感を得られないのは当然。誰もヤマトシジミの幼虫を探さないからです)。

 

 何はともあれ、ついに念願の(バカですね)イチモンジチョウの越冬態勢の幼虫を見つけたのでした。

 

 しかし、ここから越冬用の家(越冬巣などと呼ばれます)を完成させるまでは、相当な時間がかかりそう。日も暮れかけてきていたので、寒空の下で観察を続けるなど、とてもできません。

 

 しかし何と、周辺を探すと、都合のいいことに、すでに完成した越冬巣があったのです。何という幸運。虫撮りの先々で神社があれば必ずお参りして、お賽銭を入れてきた(いつも5円か10円、ときどきけちって1円)信心が、こういう時に報われるのです。

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完成したイチモンジチョウ幼虫の越冬巣。独特の食痕のある葉の近くを探すと見つかるかも

 筒状の越冬巣の中を覗くと、完全に越冬態勢に入ったイチモンジチョウの幼虫がいました。

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越冬巣の中には幼虫らしき姿が確認できる

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確かに幼虫だ

 

 これだけではあまりにも地味すぎるので、成長した幼虫、蛹、成虫の姿も載せておきます。ハリセンボンのような顔の幼虫、デビルマンのような蛹は、結構見ごたえがありますよ。

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まずは先日森上さんと見つけた終齢幼虫

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ハリセンボンのような顔も、イチモンジチョウ幼虫の魅力

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デビルマン的なイチモンジチョウの蛹(裏側)

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蛹の表側はツタンカーメンの棺を思い起こさせる?

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成虫はこんなです。下の過去記事のリンクをご覧ください。

 

  若齢幼虫の独特の食痕や糞塔作り、羽化の様子は過去記事をご覧ください。

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貞操帯とシースルー。成人向けの話ではありません。ウスバシロチョウの話です。

 スプリングエフェメラルのウスバシロチョウ(ウスバアゲハ)の季節は、そろそろ終わりですね。先週の高尾のウスバシロチョウはもう、ボロボロのばかりでしたが、若いころより、熟年になって魅力が増すこともあります。ウスバシロチョウの場合は、もともと鱗粉が少ないので、熟年になると羽がますますシースルーになってきて妖艶です。ステンドグラスのようにも見えますね。

 

 そしてもう一つ、発生後期になると、ほとんどの雌はお尻に大きな袋を付けるようになります。これは、雄と交尾した際に、雄に(無理やり?)付けられる交尾嚢(のう)というもので、不倫を防止する貞操帯のようなものらしいです。ギフチョウなんかも交尾嚢を付けるようですが、ウスバシロチョウのように目立つ貞操帯も珍しいでしょう。

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ウスバシロチョウ♀のお尻の先には貞操帯(左)。発生後期になると羽のシースルー感が増してくる(右)。

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雨上がりだったので、羽が濡れて飛べなくなっていたウスバシロチョウ

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飛べないのをいいことに、失礼してお尻の先を見ると、やっぱり交尾嚢がありました。中空になっているけど、これで貞操帯として役に立つのか疑問。

 ほかの虫の夫婦関係は定かではありませんが、交尾嚢の付ける蝶は、基本的に一夫一婦制で、浮気はなく、しかも交尾は一生に一回だけということですね。清く正しくて良い行いですが、人間に置き換えて考えると、少し残念、少し悲しい気もしますね(一般論です。個人的感想ではありません)。

 

 何年か前に自分が書いた記事を見ると、交尾嚢のことを、もう少し上品に「結婚指輪」なんて言い方をしてました。人間、品の良さが大切ですね。

 

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