虫撮る人々

地球は人間の所有物と思ったら大間違い。虫も獣も鳥もいる。昆虫記者の私的ブログです。

昆虫記者、日本国内編

幸せの青い蜂と言えばルリモンハナバチが有名ですが、忘れてならないのがセイボウ。今回はオオセイボウです。

侵略的外来種の迷惑な雑草、セイタカアワダチソウでオオセイボウ(たぶん)を見つけました。「幸せの青い蜂」と言えばルリモンハナバチが有名ですが、セイボウも負けず劣らず、綺麗な青い蜂ですね。でもサイズが小さいので、あまりもてはやされることはない…

東京都心にクマソ(クロマダラソテツシジミ)襲来。横浜にもいるよ。

この秋、東京都心各地に南国の蝶クマソ(クロマダラソテツシジミ)が襲来しています。居場所を突き止めるのは簡単。ソテツが多く植えてある公園を探せばいい。 都内でソテツの植えてある公園はそれほど多くないので、ほぼピンポイントでクマソを見つけること…

シンジュキノカワガの蛹は繭の中で鳴く。部屋で飼育すると結構うるさいので要注意。

シンジュキノカワガは、繭の中で蛹が音楽を奏でることでも有名。まあ、音楽というよりは、雑音ですね。モズの鳴き声や、キチキチバッタの発音を小さくしたような感じです。 羽化直後のシンジュキノカワガ。蝶のような止まり方が見られるのはこの時だけ。 羽…

めっちゃ綺麗な蛾「シンジュキノカワガ」が今年は都内で大豊作

めちゃめちゃ綺麗な蛾「シンジュキノカワガ」が、今年は都内で大豊作でした。最近訪れた都内西部、中部、東部の公園や散策路(シンジュの大木があることが条件)のすべてで、シンジュキノカワガの幼虫と繭を見つけました。東部の公園では成虫も2匹見かけま…

外来ムネアカハラビロカマキリと在来ハラビロカマキリ、天下分け目の合戦

外来の侵略者「ムネアカハラビロカマキリ」と、在来の国防軍「ハラビロカマキリ」の天下分け目の合戦の場は、千葉市のとある公園。 かつてこの公園には在来ハラビロカマキリがたくさんいたのですが、昨冬にここを訪れた際に見つけた卵(卵鞘)は、外来のムネ…

女子トイレを覗くエッチなトゲナナフシ

公園のトイレは虫探しのメッカ。本来の用事がなくても、たいてい覗くことにしています。しかし、女子トイレのチェックは、同伴の女性に頼むしかないです。同伴女性がいない今回のような場合は断念せざるを得ないですね。 今回行った千葉市の公園では、男子ト…

カブトムシの幼虫を産地にお返ししました。

昨年横浜市の公園近くの堆肥の中から持ち帰ったカブトムシの幼虫10匹ほどが今夏、無事蛹化し、元気に羽化したので、産地に戻してやりました。 しばらくは羽化した飼育ケースの中で飼育していたので、ケースを掃除すると卵と幼虫がたくさん出てきました。こ…

桜並木の悲鳴が聞こえる。クビアカツヤカミキリの猛威は防げるのか。

先日、東京のとある桜並木を歩いてきました。花見の季節でもないのに、なぜ桜並木?。それはクビアカツヤカミキリの被害を調査するためです。 虫好きとしては害虫にも愛を注ぎたいのですが、日本の春を彩る桜並木が大打撃を受けているとなると、昆虫愛などと…

イチモンジチョウは、地味であまり人気のない蝶ですが、実は若齢、終齢幼虫、蛹、成虫まで見どころが多い。

イチモンジチョウは、地味であまり人気のない蝶ですが、幼虫から飼育していくと、結構見どころが多いんです。 まずは、デビルマン(昔のアニメのヒーローです)風の蛹を見てみましょう。 悪魔的風貌のイチモンジチョウの蛹。 蛹化したての蛹もいい感じ。 イ…

自然の豊かさの象徴「国蝶オオムラサキ」、今年も1匹羽化してくれて何となく幸せ。

ベランダのエノキで1匹だけ元気に育っていた越冬明けのオオムラサキの幼虫が、無事蛹化、羽化しました。 国蝶オオムラサキが自然の中で生きていくには、エノキの大木と樹液の出るクヌギなどが林立する深く湿った森が必要。つまり、オオムラサキがたくさん生…

今年も懲りずにニジュウシトリバを羽化させました。野外に比べて撮影がめっちゃ楽なので。

今年も24本の羽根を持つニジュウシトリバ(マダラニジュウシトリバ)を羽化させるのに成功。野外でニジュウシトリバの成虫を撮影するのは、なかなか難しい(今年は3匹も目撃したのにすべて撮影に失敗)。なので、自宅で羽化させて、室内でじっっくり撮影…

カラフルなシロシタホタルガの幼虫を探すには植樹から。でもサワフタギって分かりにくい。

シロシタホタルガの幼虫、今年も千葉市の公園で健在でした。シロシタホタルガを見つけるためには、まず食樹のサワフタギを見つけなければなりません。でも、サワフタギって、あまり特徴がなくて、識別しにくいですよね。 シロシタホタルガの幼虫、今年も千葉…

こんな地味でも一応スプリングエフェメラルに入るミヤマセセリ。田園都市線青葉台付近ではまだ健在。

ミヤマ(深山)の名を持ちながらも、結構都市近郊でも見られるミヤマセセリ。先週、田園都市線の青葉台駅周辺の公園で見つけました。 地味なセセリチョウですが、一応春にしか見られないスプリングエフェメラル(春の儚い命)の一員なので、春に1匹でも見つ…

無料で多摩動物園の動物が(ちょっとだけ)見られる多摩丘陵かたらいの道。キノコムシの集団越冬も

節分の頃に、多摩丘陵かたらいの道を歩いてきました。平山城址公園から多摩テック跡地の横を抜けて、多摩動物園の脇の散策路へと続く道です。ここからは、ちょっとだけですが、多摩動物園の動物たちを見ることもできます。フェンスに目隠しみたいなものが貼…

冬の暇つぶしに、今日もまたクワエダシャクの越冬幼虫探し。4連やⅩポーズ?も。

昆虫趣味の冬は暇ですね。なので、暇つぶしについ、今日もまたクワエダシャクを探しに。 おっ、1匹いました。でもよく見ると、枝擬態のクワエダシャク幼虫のすぐ下に、枝と並行に張り付いたのがもう1匹。 枝擬態のクワエダシャク幼虫。よく見るとすぐ下に…

今冬のムラサキツバメの越冬集団。自己最高記録更新か。

川崎市の公園でムラサキツバメの越冬集団を見つけました。シロダモ(たぶん)の木のちょっと高い場所だったので、あまりいい写真は撮れなかったのですが、30匹近くいるようです。昆虫記者が見つけた集団としては、過去最高記録かもしれません。近くを飛ん…

今冬も越冬中のタテジマカミキリ、1匹発見。隠れ身の術、敗れたり。「勝った!」

今冬も千葉市の公園のカクレミノの木で、越冬中のタテジマ化キリを1匹発見。「カクレミノ」の木を「隠れ蓑」にする「隠れ身の」術、敗れたり。 「勝った!」と叫びたいところですが、必死で1時間ほど探して、見つけたのはたったの1匹。「負けた」に近い勝…

晩秋の可愛い蛾「ミノウスバ」。庭にマサキ、マユミ、ニシキギを植えている人はイモムシ被害に要注意

11月後半の新治市民の森。虫が減って寂しい季節ですが、ミノウスバは見頃。マユミの木で何組か交尾に精を出していました。 胴体を覆う黄色い毛(蓑=ミノ)と半透明の翅(ウスバ)を持った、ちょっとおしゃれで可愛い蛾ですね。 交尾中のミノウスバ。体の…

カレハガの見どころは抹茶ミルク飴のような卵と、枯葉擬態の成虫。幼虫は嫌な毒毛虫。

今年はカレハガとその黄色版のようなホシカレハを羽化させるという偉業?を成し遂げていたのにブログへのアップを忘れていたようです。 今更ながらですが、まずはカレハガをご紹介。何と言ってもカレハガの見どころは卵ですね。白地に緑色の渦巻き模様の卵は…

コミスジ幼虫が冬支度。クズの葉の揺りかごで越冬準備?

昨日の多摩丘陵。コミスジの幼虫がクズの葉先で作った揺りかごの中に隠れていました。 遠目には、クズの葉の先の方が枯れて、千切れかけているようにしか見えませんね。しかし、この状態は、コミスジの幼虫が関係している気配濃厚で、非常に怪しい。 近づい…

アシベニカギバとクロスジカギバ、見分け方は?

アシベニカギバとクロスジカギバは、もしかしたら同じ種なんじゃないかと思うくらい紛らわしいのがいます。 成虫はまだ、何とか見分けがつきそうです。絶対にアシベニカギバだと言い切れるのは、黄色い紋が前翅、後翅の半分くらいに広がっているやつですね。…

食べて美味しいイモムシの話。桜の香りが食欲を誘う?サクラケムシ=モンクロシャチホコ幼虫

今回は食べて美味しく、香ばしいイモムシの話。美人女優の井上咲楽(いのうえさくら)さんも、桜の香りがして「美味しい」と太鼓判を押すサクラケムシ(モンクロシャチホコの幼虫)です。 とは言え、やはり最初から毛虫の画像では、嫌悪感を抱く人も多いので…

久々に初恋の人と再会した気分、オオキンカメムシとトゲナナフシ

昨日は横浜市の公園で、久々に初恋の人と再会したような気分になりました。なーんて言っても、全然ロマンチックな話ではありません。 何年ぶりかで、オオキンカメムシとトゲナナフシに出会えたというだけです。虫好きでないと、この胸のときめきは分からない…

タマムシ探しに絶好のシーズン到来。でも死ぬほど暑い。

8月の猛暑真っ盛りの中、川崎市の生田緑地に繰り出しました。「死んでも知らんぞー」というぐらいの、とんでもない暑さですが、この時期は、伐採木に産卵にやってくるタマムシ(ヤマトタマムシ)を撮影するのに絶好の季節です。 週末の虫探しで、たいてい1…

寺家ふるさと村=田園都市線「青葉台駅」周辺虫めぐり④

今回は、昆虫写真家の森上信夫さんから紹介してもらった寺家ふるさと村です。青葉台駅から鴨志田団地行きのバスで10分ほど。終点の鴨志田団地からすぐのところにあります。 今回紹介するのは4月末の事前調査の時の虫たちです。ここは虫の種類が豊富なので…

昆虫写真家・森上信夫氏と歩く横浜市金沢自然公園

前回に森上信夫さんの新著を紹介したついでと言っては何ですが、森上さんと4月下旬のご一緒した金沢自然公園での虫撮りの報告です。それにしても4月末からの積み残しって、怠慢すぎですね。 金沢自然公園は結構起伏があるので、足腰に自身のない昆虫記者の…

ニジュウシトリバの羽化、今年も成功。去年の反省で今年は食痕も幼虫もしっかり撮影。

24本の羽根を持つ蛾、ニジュウシトリバの仲間、マダラニジュウシトリバの羽化に今年も成功しました。 去年食痕の多いスイカズラの蕾を見つけた時は、まさか本当にニジュウシトリバが出てくるとは思わなかったので、食痕の撮影は忘れ、中にいた幼虫の写真も…

国蝶オオムラサキの季節到来。久々に自宅で羽化観察。年間グランドスラム達成も可能か。

6月に入ると国蝶オオムラサキが続々と羽化してきます。わが家でも3日から続々と(と言っても3匹だけですが)羽化しました。ここ何年かは、幼虫飼育に失敗してばかりだったので、久々の雄姿に感動しきりでした。 自宅で羽化したオオムラサキ。迫力ある姿は…

四季の森公園でオオミドリシジミ幼虫の擬態を暴く=田園都市線「青葉台駅」周辺虫めぐり②

田園都市線「青葉台駅」周辺虫めぐりの第2弾は、四季の森公園・里山ガーデンのコースです。ここは家族連れが非常に多く、極めて和やかな雰囲気。特に里山ガーデンは、鯉のぼりの乱舞や、花壇が見事で、自然派カップルのデートコースにも良さそう(素敵な喫…

新治市民の森で春を迎えた越冬トンボ=田園都市線「青葉台駅」周辺虫めぐり①

最近よく通っているのは、田園都市線の青葉台周辺。新治市民の森、三保市民の森、四季の森公園、寺家ふるさと村など、都市近郊とは思えない自然豊かな公園が多いですね。その上、わがやから青葉台駅までは乗り換えなしで行けるので楽ちん。年を取ると、この…