虫撮る人々

地球は人間の所有物と思ったら大間違い。虫も獣も鳥もいる。昆虫記者の私的ブログです。

2015-05-01から1ヶ月間の記事一覧

いくぜボルネオ虫紀行⑭=ベランダの雑虫とキナバル公園散策路の紹介

insects of kinabalu park ⑥ 3月23日夜。就寝前にホテルのベランダをチェック。小さな虫がいろいろ来ています。こういうところに住めたら幸せですね。ただし、虫嫌いの人にはお勧めできません。 熱帯には立派な羽があって飛べるナナフシも多いので、ベラン…

ヒオドシ、テング救出劇

住宅街の裏手の大きなエノキ。その下の通路の手すりにヒオドシチョウの幼虫がいっぱい。毒毛虫のように見えますが、蝶の幼虫です。上から落ちてきたのか、それとも、蛹になる場所を探して下りてきたのか。 テングチョウの幼虫もいます。テングチョウもエノキ…

虫ガール知佳さん、いよいよアルゼンチン入り

アルゼンチンの昆虫図鑑作成に取り組みたいと夢を語っていた虫ガールの新星、瀬戸山知佳さん。本気だったんですね。21日にアルゼンチンでの活動拠点のフォルモッサ州ラスロミータス市入りしたようです。 引っ越しや挨拶回りで忙しい上、大雨に見舞われて、…

スミナガシ、シニアが選ぶ蝶ベスト1

「蝶なら何が一番好き」と聞かれて、国蝶オオムラサキとか、春の女神ギフチョウとか、何百キロもの渡りで名高いアサギマダラとか、あまりにポピュラーな蝶の名を挙げるのは、シニアになると、ちょっと気恥ずかしいものです。そんな時には、「スミナガシ」と…

迷彩服の蛾と言えばウンモンスズメ

都会の公園でよく見かけるウンモンスズメ。街路樹に多いケヤキが食樹だからでしょう。でも、裏高尾で見たのはこれが初めてでした。 とまっていたいた電柱の隣は、ケヤキの大木。やはりセオリー通りの出会いでした。 ウンモンスズメは、緑の迷彩柄で人気のあ…

霊験あらたかな高尾のイモムシ2

奇怪なイモムシと言えば、イボタガを忘れてはいけません。今年もようやく会えました。まだ、あどけなさが残る幼いイボタガですね。 まだ魔界の本性を現してはいませんが、その素質は十分うかがえる姿です。 アケビコノハもなかなか妖艶なイモムシです。 整然…

虫とツーショット、森上さんの新作は笑えます

昆虫写真家「森上信夫」さんの待望の新作写真集と言うか、写真絵本と言うか、「虫とツーショット」が発売されました。 最近はやりの自撮りで、昆虫とのツーショットを狙うという斬新な試み。虫撮りに挑む森上さんの普段の入れ込みようを知っているだけに、必…

いくぜボルネオ虫紀行⑬=コノハムシ♂は飛ぶ

insects of kinabalu park ⑤ リワグスイートの食堂は、あまりメニューの数がないので、何日かいたらすぐに食べ飽きてしまします。しかし、食堂前のベランダは、夜は色々な虫、昼間はいろいろな鳥が来るので、見飽きることはありません。 キナバル公園到着の…

霊験あらたかな高尾のイモムシ

高尾は霊験あらたかな山ですから、奇怪な生物もたくさん暮らしています。特に奇怪なのはイモムシたち。 ドクロ顔で有名なヒロバトガリエダシャクの幼虫。葉陰からニュッと顔を出すと、「ドクロ」と「ろくろ首」が合体したような姿に見えますね。 もう一つ有…

高尾のきれいどころ、アサギマダラ

個人的趣味でキモイ系の虫が登場することの多いブログですが、時々はきれいどころも押さえておかないと、人格を疑われます。 木下沢に行ったら、アサギマダラは外せません。高尾名物ですから。今の季節はウツギに来ているアサギマダラがいい絵になります。 …

ミイデラゴミムシの梨汁ブシャー

書き忘れていましたが、町田の里山ではミイデラゴミムシにも久々にお目にかかりました。あの辺にいるとの昆虫カメラマン森上氏のアドバイスですっ飛んで行くと、土くれの下で一匹のミイデラが待っていてくれました。 体内に溜め込んだ化学物質を反応させて、…

ウスバシロチョウの結婚指輪、あるいは貞操帯

八王子周辺ではウスバシロチョウが年々増えている感じですね。5月10日に裏高尾に向かう途中では、交尾中のカップルが愛車の前を横切り、危うく事故死させるところでした。 ♀のお尻のに付いたオムツのようなものは既婚者の印。交尾嚢などとも呼ばれます。…

命知らずの森上信夫隊長

命知らずの森上信夫隊長がオオスズメバチの女王と格闘しています。プロの昆虫写真家は大変ですね。 でも森上氏によると、女王はめったやたらに襲ってきたりしません。子供を産み子孫を繁栄させるのが使命。無駄な争いで体力を消耗させるようなまねはしないそ…

トゲナシトゲアワフキ?

トゲアワフキはアワフキムシに近い仲間ですが、幼虫が貝のような巣を作ることと、小楯板が発達していることが普通のアワフキと異なる特徴です。 なので、この特徴を持つムネアカアワフキも、トゲアワフキ科に分類されているようです。 胸部全体が赤いのが♀、…

いくぜボルネオ虫紀行⑫=ベランダでお手軽虫撮り

insects of kinabalu park ④ 3月23日夕方の大雨はすぐに上がり、涼しい夜がやってきました。心地よい風に吹かれながら、ホテルの部屋のベランダでお手軽虫撮り。極楽気分ですね。 虫記者が泊まった公園内のホテル、リワグスイートでは、ベランダで十分ラ…

ツノゼミよりすごいタケウチトゲアワフキ

ゴールデンウィークの遠出は、渋滞、人混みで泡を吹いてぶっ倒れるのがおち。しかし、虫探しには絶好の気候。行かないわけにいきません。狙いはなんと、埼玉方面のタケウチトゲアワフキ。ついでに、同じトゲアワフキの仲間ながら、トゲがない、トゲナシトゲ…

ドットコム更新、今回はモスラ現る

時事ドットコムの「昆虫記者のなるほど探訪」更新しました。今回は、「続ボルネオ虫紀行=大怪獣モスラ現る」です。 熱帯昆虫巨大化の法則=逆ベルクマンの法則=を検証するなどと、学術的な雰囲気をただよわせながら、ただひたすらに、でっかい虫を探してい…

ヒョウモン鑑定士の道は険しい

ヒョウモンチョウは見分けが難しいですが、幼虫の姿はかなり違います。 先日、昆虫文学少女の新井麻由子ちゃんのお宅から、ミドリヒョウモン、メスグロヒョウモン、オオウラギンスジヒョウモンの幼虫を養子に迎えました。幼虫はこんな感じです。 メスグロは…

いくぜボルネオ虫紀行⑪=ゴキブリだって虫なんです

insects of kinabalu park ③ キナバル公園が雨の日は、室内や建物の周囲で、ゴキブリを探してみてはいかがでしょう。南国はゴキブリの種類も豊富。いやらしいやつから、可愛いやつ、格好いいやつまで、色々です。 茶色のまるまっこいやつ。どちらかと言えば…

いくぜボルネオ虫紀行⑩=熱帯雨林に雨はつきもの

insects of kinabalu park ② 3月23日の夕方は、大雨になりましたが、乾期の雨は少し待っていれば上がります。 雨が降っても、嘆いてはいけません。熱帯雨林に雨はつきもの。雨が森をつくり、森が生き物を育むのです。雨なくして、ボルネオの大自然はあり…

不思議の国のアリスアブ

不思議の国のアリス…と言うほど可愛くはないです。アリスアブの幼虫のようです。全く動かないので、蛹になる直前、前蛹のような状態でしょうか。 数日すると、角が2本出てきました。これが蛹の形だそうです。脱皮もしないで、幼虫から蛹になってしまいまし…

ウスバシロチョウ幼虫と「はらぺこあおむし」

ウスバシロチョウの季節になりました。最近東京にも増えてきて、いるところには、たくさんいるのですが、食草のムラサキケマンを眺めても、幼虫は見かけませんよね。 それもそのはず。ウスバシロチョウの幼虫は、昼間は石や落ち葉の下にもぐり込むという、蝶…

ハラビロトンボと花のコラボ

町田の里山の春シリーズ、早く完結させないと、真夏になってしまいそうな天気が続いています。 この時期、トンボと言えばシオヤトンボが多いですが。妙に寸詰まりのがいるなと思ったらハラビロトンボでした。トンボにしては珍しく、花とのコラボです。 こち…

いくぜボルネオ虫紀行⑨=いよいよキナバル公園、虫もいるレストラン

insects of kinabalu park ① ボルネオ2日目、3月23日はKKからキナバル公園本部への移動日です。プチ観光をしながら、タクシーで公園へ向かいます。 タクシー料金は公園まで200リンギ(約6600円)を提示するドライバーが多いようです。メーター…

虫ガール界に超新星現る…かも。

5日は虫ガール界の超新星誕生を予感させる瀬戸山知佳さんと、多摩川周辺で虫探し。虫歴は18の頃からと、まだ短いのですが、虫熱はかなりのもので、自らカメムシTシャツをデザインしていて、商品化の動きも。 7月11日~8月10日まで池袋ジュンク堂7…

町田の小さい春

町田の里山では、その他、小さい春がたくさん見つかりました。 トホシクビボソハムシ ヒメカメノコテントウ みんな春の陽気に誘われて、愛を語っていました。 イラガの繭のてっぺんの菊の紋章のようなものは、イラガセイボウというきれいな寄生蜂の寄生痕な…

ギシギシに集う者たち

ギシギシはどこの空地にも生えている邪魔な雑草ですが、虫にとっては結構大事な草です。虫でギッシギシ状態になっていることも。この時期にはコガタルリハムシの幼虫に食べられてボロボロになっているのが多いですね。 イタドリハムシも、成虫はイタドリより…

いくぜボルネオ虫紀行⑧=南国セミ軍団

insects of kipandi ⑤ キパンディのライトトラップに最初に大挙やってきたのが、この緑色のセミでした。カブトや蛾は遅れてやってきます。 青、オレンジなどのセミも、形、大きさが同じなので、たぶん同じセミ。非常に人工的な色ですが、絵の具で塗ったわけ…