虫撮る人々

地球は人間の所有物と思ったら大間違い。虫も獣も鳥もいる。昆虫記者の私的ブログです。

「はやにえ」にされたトゲナナフシ。極寒の中でも虫を探す懲りない人々。

 極寒の1月中旬、昆虫写真家の森上信夫さん(最近は荻野目洋子さんと共演でバラエティー系にも進出)と、イモムシ専門家の井上けいこさんを誘って千葉の公園で虫探し。「寒いのは嫌だ!」とごねていた森上氏も、タテジマカミキリの極秘の越冬場所を教えるという「餌」をぶら下げると、食い付いてきました。

 しかし、今回の最大の収穫は、井上さんが見つけた「はやにえ」。昨年秋に必死で探し回ったトゲナナフシが、モズに捕まって枝にぶっ刺され、昇天していまいた。トゲナナフシは基本、夜行性なので、モズに見つけられてハヤニエにされることは極めてまれではないかと思います。

モズの「はやにえ」にされたトゲナナフシ

 トゲナナフシの「はやにえ」は、重量感もあって被写体には絶好。井上さんが見つけたのに、絶好の撮影ポジションは森上氏が独占してしまいました(昆虫写真で食べていくには、そのくらいの押しの強さが必要です)。

「はやにえ」にされたトゲナナフシを撮影する森上氏。

 タテジマカミキリの越冬場所でもやはり、森上氏が最高のポジションを占拠。井上さんはライティング係に使われていました。

 このポイントでは、森上、井上両氏に、「このへんにいるので、探してみてください」と、15分ほどの猶予を与えたのですが、結局自力での捜索は徒労に終わりました。

 「ほら、ここにいるでしょ」と越冬場所を指し示した時の、昆虫記者の優越感は、はんぱないものでした(自分が見つけた時も30分ぐらい探し回ったことは棚に上げて、自慢し放題)。

カクレミノの枝で越冬中のタテジマカミキリ。森上さんの写真は、この100倍ぐらいきれいだった。

タテジマカミキリを撮影する森上氏。ライティング担当は井上さん。

 このほかにも、ナミテントウの越冬集団、オオムラサキの越冬幼虫、クワエダシャクの越冬幼虫(山ほど)、ヤサイゾウムシの幼虫、ホルスタイン柄のチャバネフユエダシャクのメスなど、獲物が盛りだくさんの真冬の虫探しでした。腰が痛いだの、寒いだの、文句たらたらだった森上氏もきっと満足したことでしょう。