虫撮る人々

地球は人間の所有物と思ったら大間違い。虫も獣も鳥もいる。昆虫記者の私的ブログです。

昆虫写真家・森上信夫氏と歩く横浜市金沢自然公園

 前回に森上信夫さんの新著を紹介したついでと言っては何ですが、森上さんと4月下旬のご一緒した金沢自然公園での虫撮りの報告です。それにしても4月末からの積み残しって、怠慢すぎですね。

 金沢自然公園は結構起伏があるので、足腰に自身のない昆虫記者のような人々は、金沢動物園正面口の駐車場(公共交通なら金沢文庫駅西口5番乗り場からバスで15分ほどの市民の森入口下車)から頂上まで、無料のシャトルバスを使うのが便利。虫探しには歩いて登った方がいいのですが、帰りの下りだけ歩くのが得策ですね。

 キモカワ・イモムシの図鑑を出している井上けいこさんも一緒だったので、今回はイモムシ中心の虫旅となりました。

 まずはボロボロに食い荒らされたツゲの木を発見。ツゲノメイガのしわざですね。

ツゲノメイガの幼虫(左)と成虫

 終齢幼虫が山ほど、蛹も幾つか見つかりました。ノメイガの仲間の成虫は、どれも涼しげな姿で夏向きなのですが、大抵は葉裏に止まるので写真に撮るのは結構難しい。ならば幼虫や蛹を持ち帰って羽化させればいいのです。

ツゲノメイガの幼虫は、糸で葉をつづった中に隠れていることが多いようです。

透明な繭の中のツゲノメイガの蛹

羽化直前のツゲノメイガの蛹。なかなかに芸術的。

 アラカシの木には、ムラサキシジミの幼虫がどっさり。この幼虫は葉の一部を折りたたんだ中にいるので、この隠れ家の形態を知っていれば見つけるのは簡単です。

アラカシの葉を巻いたムラサキシジミ幼虫の隠れ家(上)とその中にいた幼虫

 サルトリイバラの葉裏には、ルリタテハの幼虫がびっしり。写真の範囲内だけでも7匹確認できます。

サルトリイバラの葉裏にはルリタテハのトゲだらけの幼虫。

 このほかにも色々なイモムシがいましたが、井上さんに尋ね忘れたので名前は不明です。

アラカシでムラサキシジミ幼虫を探す森上氏。後方は井上さん。

足腰に不安のある人には、無料のシャトルバスが便利。