虫撮る人々

地球は人間の所有物と思ったら大間違い。虫も獣も鳥もいる。昆虫記者の私的ブログです。

大嘗宮参拝ついでに虫詣で

 皇位継承に際して行う1代に1回かぎりの宮中祭祀である大嘗祭。もちろん昆虫記者ごときが招かれることは絶対ありませんが、大嘗祭が行われた大嘗宮は、一般に公開されたので、昆虫記者も見ることができました。ついでに11月の皇居の虫たちにも参拝してきました。

 皇居は天皇家のお住まいであると同時に、東京都心に残された貴重な森であり、昆虫たちの貴重な住処でもあります。継続的に昆虫の生息状況を記録していくのが、昆虫記者の使命ですね。

 なーんてことは全然考えていません。宮内庁から調査を依頼されたわけでもないので、勝手気ままに、気の向いた時だけ、好きな虫に会いにいくだけです。なにせ、無料で入れるので、金欠状態でも行けます。ありがたいですね。

 それでも、かなり虫が減っていると感じるのは気のせいでしょうか。カブトムシやクワガタを見かける機会は減ったし、きれいなシジミチョウの仲間のゼフィルスもほとんど見なくなりました。ちょっと前までたくさんいたヨモギハムシや、玉虫色のアカガネサルハムシも、今年は目にしませんでした。

 今回は11月なので、季節的に虫が少ないのは当然です。まずは不気味なシルエットをご覧ください。

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皇居に潜む不気味な生物の影

 何でしょうね。かなりグロテスクな生き物のように見受けられます。

 

 謎の生物が体勢を変えたようです。これで正体が判明しましたね。

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この姿はもちろん

 ご存知オオカマキリですね。

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 晩秋はカマキリの季節。ハラビロカマキリもいました。

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 そして皇居周辺で特筆すべきなのは、日本最小のカマキリであるヒナカマキリがまだかなりの数生息していることです。

 

 実はまだ成虫を見つけたことがないのですが、今回は卵(卵鞘)を3つも見つけました。

 卵鞘はこんなに小さいです。さすが極小のヒナカマキリですね。

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皇居周辺のヒナカマキリの卵

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 卵がこれだけあるということは、この周辺にヒナカマキリがたくさんいるということ。来年秋には是非成虫を見つけたいと思います。

 

 結局虫詣でばかりで、大嘗宮は出てこないじゃないかと文句が出そうですが、なにせ筆者が昆虫記者なので優先順位がこうなります。大嘗宮の様子は次回に持ち越しです。