千葉の公園での真冬の虫探し。寒さでお腹が不調では、トイレのお世話になるばかり。虫探しどころではない、と言いたいところですが、トイレはある意味、虫の宝庫ですよね。
すると、何という強運でしょうか、入った個室の壁にマダラニジュウシトリバ(旧名ニジュウシトリバ)がとまっていたのです。
昆虫記者は転んでもただでは起きない。トイレに駆け込んでも、ただでは出てこない。
お腹の不調も忘れて、写真をバチバチ。ついでに小パックに取り込んで、自宅にご招待しました。
しかし、この造形美はすごい。孔雀なんて目じゃない(なんて言うと孔雀が怒りますね)し、レコード大賞をとった名曲「魅せられて」を孔雀のような衣装で歌うジュディー・オングさんも目じゃない(なんて言うとオングさんは確実に怒りますね)です。
こういう興奮を味わえるのは虫好きだけ。昆虫記者より前に同じトイレの同じ個室に入った人は、この小さな蛾の存在に気付かなかったか、気付いても嫌悪感しか抱かなかった可能性大です。
トイレで用を足しながら、ニジュウシトリバとの逢瀬の興奮に浸る。これこそまさに、昆虫趣味の醍醐味ですね。