虫撮る人々

地球は人間の所有物と思ったら大間違い。虫も獣も鳥もいる。昆虫記者の私的ブログです。

まさか!ニジュウシトリバが羽化!あのゴミみたいな幼虫が憧れの蛾になるとは!

 我が家で本日(6月3日)ニジュウシトリバが羽化していました。5月21日に、食痕のある汚いスイカズラの花を発見し、「ニジュウシトリバの幼虫が中に居たりして。まあ、そんなに都合よく物事は運ばないよね」とか思いながら、一応花を確保。その花を割ってみると、中にメイガの幼虫のような小さなイモムシがいました。「まさかね。これがニジュウシトリバの幼虫だったりしてね」とか思って、近くの花と蕾と一緒に持ち帰りました。

 その後はすっかり忘れ去り、その間に花も蕾も枯れて廃棄物状態になっていたのですが、今日プラケースを除くと、ケースの蓋にマダラニジュウシトリバ(旧名ニジュウシトリバ)が張り付いているではありませんか。まさか、まさかの、びっくり仰天ですね。

我が家で6月3日に羽化を確認したニジュウシトリバ。

片方の翅に12本の羽根(フェザー)があります。数えてみて下さい。

 これまでずっと探し続けて、今年正月に初めて公園のトイレで成虫を発見した時には狂喜したものですが、こんなに簡単に、自宅で羽化させられるとは、全く想定外でした。

 幼虫を見た時は、ニジュウシトリバになるなど、ほとんど、全く予想していなかったので(本当は密かに1%ぐらい期待してました)、非常にいい加減な写真しかとっていなかったのが悔やまれます。次の機会には、資料価値がある幼虫の写真を撮りたいと思います。

 プラケースの中には、繭らしきものと、羽化後に抜け殻となった蛹がありました。ネット上を探しても、ニジュウシトリバの幼虫、蛹の写真がほとんど見当たらないので、お目汚しですが、一応アップしておきますね。

たぶんこれがニジュウシトリバの幼虫。スイカズラの花の中にいました。

たぶんこれがニジュウシトリバの繭。

羽化後、抜け殻になったニジュウシトリバの蛹。

 スイカズラがどんな花か知らない人もいるかと思うので、一応花の写真もアップしておきます。野山のあちこちにあるありきたりの雑草です。ただし、こんなきれいな状態の花には、ニジュウシトリバの幼虫はいません。

スイカズラの花。花の蜜を吸うと甘いので、吸い葛。英語でも同様の意味でハニーサックルと言います。

 幼虫がいるのは、穴が開いていたり、すこしクシャクシャになっている花や蕾です(写真は撮り忘れました。すいません)。