今頃、下草とか、木柵の裏側とかあちこちで見かける黄色と黒のきれいな蛹。
高級感に目がくらみ、つい持ち帰ってしまったという人も多いことでしょう。正面顔はこんな風で、ちょっと面白い。
しばらくして羽化が近づくと、蛹がまるでガラスのように透明になって、中にいる生物の目、触覚、足などが、今にも飛び出してきそうになります。
SF映画の低温睡眠カプセルのようですね。エイリアン・シリーズのリプリーが入っていたあれです。
横から見ると、おさげ髪の少女のようにも見えます。ガラスの棺に入った白雪姫のようだと言ってもいいでしょう。
そして王子様のキスで目覚めた白雪姫の正体は。
羽が白く、足が黄色いきれいな蛾でした。
その名はキアシドクガ。何とドクガの仲間だったんですね。王子様がキスをしたのは、実は毒リンゴを持った魔女だったという、衝撃の結末。でもこの蛾には毒はないそうです。
蛹化準備中の毛虫も、木柵にぶら下がっていました。やっぱり、白雪姫ではなく魔女の印象です。