しかし、とっても小さな三大もあります。日本三大テントウ虫と言えば、カメノコテントウ、オオテントウ、ハラグロオオテントウです。「言わずと知れた」と言いたいところですが、あまり有名ではないですね。
この中で、カメノコテントウは毎年どこかで出会うお馴染みさんです。そして、今年になってようやく、ハラグロオオテントウにばったり出会いました。
「そうか、ここにいたのか」。それはクワキジラミの幼虫がびっしりと張り付いて、気味悪い白い糸が絡み付いたクワの木でした。


そして、この天女を片っ端からむさぼり食うのがハラグロオオテントウ。クワキジラミを探せば、ハラグロオオテントウが見つかる。こんな簡単なことに今まで気づかなかったのでした。
実は今回見つけたハラグロオオテントウは成虫ではなくて、幼虫でしたが。


ハラグロの幼虫を持ち帰って困ったのは餌。
都会のクワにはあまりクワキジラミが付いていないんです。そこで、見た目がよく似たエノキワタアブラムシを与えてみると、バクバクと食べるではありませんか。立派な代用食になるので、皆様も是非お試しください。まあ、だれも試したりしないでしょうが。

エノキワタアブラムシを食べて育った幼虫は、間もなく蛹になり


そして念願の成虫となりました。


ベランダのエノキに放してやると、エノキワタアブラムシをセッセと駆除してくれます。なかなかの働き者です。


ハラグロという名ですが、腹はそれほど真っ黒というわけではありません。益虫ですから、腹黒なんて呼ばれたくはないでしょう。

いい機会なので、ほかの三大テントウ虫も紹介しておきます。中央にいるのが、お馴染みのカメノコテントウ。まわりにいるナミテントウと比べると確かに大きい。テントウムシの界の進撃の巨人です。

小さなナミテントウに恋をして襲いかかることもあります。

オオテントウは分布が限られているらしく、日本ではまだ見たことがありません。これはベトナムの竹林の下草で見つけたものです。ホウライチクという竹に付くアブラムシを食べるらしいです。
