まずはカメノコテントウ。カタツムリと一緒の越冬風景は絵になります。
イラガ系の繭の抜け殻は、カメノコテントウが入り込むには、ちょっと小さすぎたようです。たまに、この中にハムシなんかが入っていることがあります。カメノコテントウは、日本最大のテントウで、アブラムシみたいなちんけなやつは相手にせず、ハムシの幼虫を食べる獰猛なハンターです。
次はヤマカマスと呼ばれるウスタビガの繭です。羽化する前の繭を緑の葉の中で見つけるのはほとんど不可能です。冬になって我々が「やったー。ヤマカマスだ」などと喜んで写真に撮っているのは、実は抜け殻。ウスタビガがそれを見ていたなら、ウスラ笑いを浮かべているでしょう。
繭は葉の軸などを足場にして葉影に作るようですが、葉が落ちてしまっても、繭が落ちないよう、枝に何重もの結び目を作ってあるようです。枝の部分を拡大して見ると、念入りな安全策が施してあるのが分かります。2年も3年も前の白っぽくなった古い繭が、まだ枝にぶら下がっているのを良く見かけるのはこのためでしょうか。
結び目の拡大写真です。