台風一過と言えば、栗拾いと虫拾いです。食い意地の張った昆虫記者は、収穫の秋に台風がやってくると、栗拾いに出かけます。芋虫なども台風で木から振り落とされて、ハイキングコースの木柵の上などで迷子になっていることが多いので、虫拾いのチャンスでもあります。
今回の栗拾いの場は、「よこやまの道」を中心とした多摩丘陵。山栗50粒ぐらい拾ってきました。今日素揚げにして食べます。
でもここは虫ブログなので、やはり中心は虫拾い。今回収穫はホソバシャチホコの幼虫でした。あまり著名な美人芋虫ではないですが、昆虫記者は「一番きれいな蛾の幼虫」候補のトップ3に入ってもおかしくないと思っています。
ではその艶姿をご覧ください。
極彩色というわけではないですが、模様が実に複雑かつ繊細で、個々の模様の中に、生命の神秘、宇宙の謎にかかわる秘密のメッセージが込められているのではないかと思うほどです。
では、個々の模様を見ていきましょう。一番気になるのは、お尻の方の宇宙人的な模様でしょう。派手好きのケムール人(ウルトラシリーズに出てくる宇宙人です。誰も知らないですよね)のような姿です。
中央の模様も、パゴダのようで宗教的ですね。
頭部近くの模様は、黄色や緑色の光を放つ灯台のような。
そして頭には見事な縞模様。
こんな妙ちくりんな服装で街中を歩いたら、変質者と思われて通報されそうですね。なぜにここまで、デザインにこだわるのか。やはり何か宇宙からのメッセージと思わざるを得ません。
多摩丘陵でホソバシャチホコ幼虫が歩いていたのは、やはり防護柵の上でした。台風の恵みですね。
ついでに、近くにあった山栗と、ツチグリの仲間のツチガキです。たぶんツチガキは食べられません。昆虫記者のような浅学な人間は、いくら腹が減っていても、基本的に山のキノコは食べない方がいいです。猛毒のものも多いらしいですよ。
ついでに、先週長池公園で見つけた赤サンゴ風のきれいなキノコの写真です。
これ、たぶんカエンタケと言って、超猛毒らしいです。ウィキによれば致死量はわずか3グラム。触っただけでも皮膚から毒素が吸収されて、ただれるそうです。イヤー、腹は減ってたけど、持ち帰って食べなくて良かった。