虫撮る人々

地球は人間の所有物と思ったら大間違い。虫も獣も鳥もいる。昆虫記者の私的ブログです。

冬の蝶その2

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 越冬中のウラギンシジミの成虫を探すのは冬の楽しみの一つ。雪や霜の白銀を背景に、常緑樹の葉裏でじっと動かない銀の羽を撮ってみたい。
 ウラギンシジミは、幼虫、蛹、蝶のすべてに特徴があって面白い。日本には、他に形態の似た蝶はいない。クズの花を食べる幼虫は、花と同じ色なので、食事中に見つけるのは難しい。だから、よく見かけるのは、蛹化直前に花の近くの葉にとまっている終齢幼虫(写真左方)だ。2本の角があって顔のように見えるのは、実はおしり。敵に襲われると、この角からタンポポの綿毛のようなものを出して振り回す。先日四ツ谷の線路上の橋で、これを見た時は本当にびっくりした。
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 蛹は、トランプのスペードのエースのようなワンポイントが特徴。何のための模様なのかは不明。誰か知っている人がいたら教えてほしいと思う。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
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 プラケースに張り付いた羽化直前の蛹を腹側から見ると、羽、目、足まではっきりと確認できた。10月上旬に羽化したので、そのまま成虫で越冬するだろう。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
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 羽化したウラギンシジミ。赤い紋の雄だった。飲んでいるのは、乳酸飲料を薄めたもの。いつもペットボトルのキャップに入れて与えている。写真を撮ったあとは、逃がしてやった。